ロカルちゃ! 富山

マニアックに遊ぶディープな富山情報誌

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富山県内には、物語の舞台になった地が数多くありますし、万葉歌人として知られる大伴家持や「奥の細道」で有名な俳人・松尾芭蕉の歌碑なども数多く残っています。遥か悠久の浪漫に想いを馳せながら、彼の地を巡ってみよう。



雅の彩り、浪漫に想いを馳せて。

万葉集

奈良時代に編纂された、全20巻・4516首から成る、日本に現存する最古の歌集です。大伴家持は越中国で223首もの歌を詠んでいます。

万葉集

万葉歌人・大伴家持

奈良時代の貴族、歌人。天平18年(746)から5年間、越中の国守として富山県に赴任しました。「万葉集」の編纂にも関わった歌人としてよく知られています。

万葉歌人・大伴家持

春の苑  紅にほふ   桃の花  下照る道に  出で立つ娘子(国語3 光村図書出版)

春の庭園は一面に赤く照り映えている。紅色に咲く桃の花。その樹の下まで赤く照り輝く道に、ふと立ちあらわれる少女の姿。(巻19・4139)



馬並みめて いざうち行かな 渋谿の 清き磯廻に 寄する波見に

馬を並べて、さあ出かけようじゃないか。渋谿の清らかな磯辺に打ち寄せる波を見るために。(巻17・3954)

伏木一宮気多神社

伏木一宮気多神社


藤波の 影なす海の 底清み 沈く石をも 玉とそ我が見る

藤の花が影を映している水海の水底までが清く澄んでいるので沈んでいる石も真珠だと私は見てしまう。(巻19・4199)

氷見市下田子藤波神社

氷見市下田子藤波神社


玉くしげ 二上山に 鳴く鳥の 声の恋しき 時は来にけり

二上山に鳴く鳥の声が恋しくてならない時が、とうとうやって来た。(巻17・3987)

高岡市二上山(ほかに5カ所)

高岡市二上山(ほかに5カ所)


立山に 降り置ける雪を 常夏に 見れども飽きず 神からならし

立山に降り置いている雪は、夏の今見ても見飽きる事がない。神の山だからにちがいない。(巻17・4001)

富山市呉羽山

富山市呉羽山

高岡市万葉歴史館

大伴家持がみた越の国

大伴家持に関する展示物や万葉の風俗・歴史などが楽しく学べます。

【お問い合わせ】
☎0766-44-5511

地図高岡市伏木一宮1-11-11

高岡市万葉歴史館

高志の国文学館

富山の文学を知るならココ!

富山県ゆかりの作家の文学作品、漫画、映像などを楽しく体験できます。

【お問い合わせ】
☎076-431-5492

地図富山市船橋南町2-22

高志の国文学館
越中万葉絵本 1365円
楽しく体験! 万葉集ゆかりの地富山で遊ぼう!

高岡万葉まつり

万葉集全20巻朗唱の会です。
毎年10月第一週、金・土・日開催。全4,516首を連続3昼夜にわたってリレー方式で朗唱するイベントです。奈良時代風の衣装を身にまとって歌うことで、万葉ロマンの世界へ誘います。

高岡万葉まつり

豆知識 万葉の植物

かたかごの花

「かたかごの花」とは「かたくりの花」のことで、4月上旬に薄紫色の清楚な花が咲きます。
もののふの 八十娘子らが 汲みまがふ 寺井の上の かたかごの花 たくさんの少女たちが、入り乱れて水を汲んでいる。寺井のほとりにかたかごの花が群がり咲いている。(巻19・4143)

かたかごの花

都万麻(つまま)

都万麻は、クスノキ科タブノキ属の常緑高木の椨(たぶのき)のことです。
磯の上の 都万麻を見れば 根を延へて 年深からし 神さびにけり 海辺の岩の上に立つつままを見ると、がっちりと根が張っていて、見るからに年を重ねているようだ。何とも神々しいことだ。(巻19・4159)

都萬麻(つまま)

俳人・松尾芭蕉【まつおばしょう】

早稻の香やわけ入右は有磯海(中学国語3学校図書)

大伴家持が歌にも詠んだ「田子の藤波」を訪れたかった芭蕉が、諸事情により行けなかった事を残念に思い、この句を残したと言われています。この句の歌碑は、富山県内に数多くあります。
元禄2年(1689)7月13日に滑河(滑川)、同14日に高岡に宿泊しています。

田子の藤波

高浜虚子門下四天王 前田普羅【まえだふら】

横浜から富山に移り住み、富山の雄大な自然と人の営みを詠んだ俳句が数多くあります。俳句結社「辛夷(こぶし)」を主宰した俳人で、高浜虚子門下四天王の1人と称されていました。代表句「立山のかぶさる町や水を打つ」の直筆短冊が富山市内で見つかっています。

富山市内景観

小説の世界

富山県を舞台にした文学作品は数多くあります。そのどれもが、富山の自然や風情、人々を生き生きと描写し、読む人を虜にしています。

長い道(著者/柏原兵三 かしわばらひょうぞう)

作者が入善町吉原に縁故疎開した時の体験が元で、少年達の複雑で微妙な心情とふれあいが感動を呼びます。のちに漫画家の藤子不二雄Aさんが「少年時代」の題で漫画にし、映画化もされました。

※藤子不二雄A先生のAは、全て○の中にAです。

入善町吉原

劔岳<点の記> (著者/新田次郎 にったじろう)

主人公が前人未到と言われた劔岳初登頂と測量に挑むなかで、日本山岳会との初登頂争いや山岳ガイドとのふれあいなど「自然と向き合う人間の姿」を描いています。

劔岳

螢川 (著者/宮本輝 みやもとてる)

思春期を迎えた少年の微妙な心情や恋心、父の死と運命に向き合う姿を情緒豊かに描いています。クライマックスにある「いたち川」で蛍が乱舞する描写は圧巻です。

いたち川
ヘルン文庫



ヘルン文庫には、小泉八雲がアメリカニューオリンズ時代の購入図書と日本での購入図書を合わせた2,433冊や、「神国日本」の手書き原稿約1,200枚が所蔵されています。
なぜ「ヘルン」なのか?

小泉八雲

ヘルン文庫は貴重図書になっているので、閲覧には事前申請が必要です。毎月第2・3・4水曜日の13:00〜16:00には定期公開され、市民ボランティアによるガイドも行われています。

【お問い合わせ】
☎076-445-6894

地図富山市五福 富山大学付属図書館

富山大学付属図書館

昔話・民話

古くからの言伝えがよみがえる。

人形山の雪がた(平村民話)

南砺市と白川村にまたがる人形山には、親孝行な姉妹の悲しい伝説が伝わっています。春になると、2人が手をつないでいるかのような雪形が山肌に現れます。

人形山

愛本大蛇のちまき (宇奈月民話)

愛本橋たもとの茶屋の娘お光に恋した大蛇の化身が、酒を持込みお光を嫁にしました。やがてお光は実家に帰って子を産みますが、なんとお光は大蛇に変わっていました。お光は事情を話し、両親が年老いても困らないように、腐らない「ちまき」の作り方を教えて姿を消したというお話です。伝説が残る愛本姫社周辺では、毎年6月21日にお光の伝説を再現した愛本姫社まつりが開催されています。

愛本橋



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