とやま四季めぐり

立山黒部アルペンルート | 世界遺産 五箇山合掌造り集落 | 黒部峡谷とトロッコ電車

山々に響く唄声、哀愁を帯びた旋律が心をしっとりと秋色に染めていく。

 稲穂が黄金色に輝く秋、集落を歩けばどこからともなく聴こえてくる唄声。平家の落人伝説が残る五箇山は、「民謡の宝庫」ともいわれ、いつの頃、誰が唄い始めたものなのか、どこから来て、どのように広がっていったのか定かでないものがたくさんあります。
 五箇山民謡で最で代表的なものに、「こきりこ節」と「麦屋節」があげられます。「こきりこ節」は、日本で一番古い民謡です。田楽から派生し、田踊りとして発達しました。一方、「麦屋節」はかつて五箇山に隠れ住んだ平家の落人が、刀を鍬や鎌に持ち替え、麦を刈る時に唄ったという言い伝えがあります。この他にも、五箇山には「お小夜節」「といちんさ」「草島節」など数々の民謡があります。そのいずれも口頭伝承によって受け継がれ、五箇山の風土や歴史とともに発展してきた、いわば“形の無い文化遺産”です。最も代表的な「こきりこ節」と「麦屋節」は国の無形重要文化財に指定され、人々が唄い、踊り続けることで守られ、時代を越えて受け継がれていきます。
 五箇山の二大民謡祭、「こきりこ祭」と「五箇山麦屋まつり」が開催されるのは毎年9月。また、10月に開催される「四季の五箇山もみじ日和」でも、秋の五箇山の味覚とともにたくさんの民謡を楽しめます。山々が紅葉に染まり、さらに秋が深まるまで五箇山に響く哀愁帯びた旋律は、聴くものの心をしっとりと秋色に染めていきます。

五箇山合掌造り集落
独特の調和を奏でる、こきりこの楽器
五箇山合掌造り集落とは
こきりこは、「筑子」、「小切子」とも書き、二本の竹で作った簡素な楽器の名前に由来しているといわれます。これを手首を回転させながら打ち鳴らすと、軽やかな音を出します。また、こきりこ踊りで男性が手に持つ「ささら」は、煩悩の数と同じ108枚の桧板を紐で結わえたもの。半円に構えて波打たせると、シャ、シャ、という独特の音がし、まるで合いの手のように踊り全体が引き締まります。そして地方(じかた)が奏でる、太鼓や鍬金も、田楽の頃から変わらないもの。こきりこ節の特徴的なお囃子「デデレコデン」は、太鼓の音を表したものとされています。

富山県南西部、庄川沿いの赤尾谷・上梨谷・下梨谷・小谷・利賀谷の5つの谷間に佇む集落。五箇山の地名は、「五ヶ谷間」を音読して「ごかやま」と呼ぶようになったと考えられています。急峻な山々と深い谷のはざまで、独自の伝統文化を伝える五箇山合掌造り集落(相倉・菅沼)は、1995(平成7)年、岐阜県白川郷とともにユネスコの世界遺産に登録されました。現在、相倉に23棟、菅沼に9棟の合掌造りが残り、周辺の田畑や石垣、雪持林(オーバエ)などとともに、日本の原風景ともいうべき素朴で美しい景観を見せています。

季節のおすすめ観光

  • こきりこ唄の館

    約200年前に建てられた合掌家屋を利用している資料館です。こきりこや田楽に関する資料の他、踊りのビデオ上映や伝統工芸の和紙や木工品などの展示も行っています。

  • お小夜塚

    悲恋のうちに短い生涯を終えたお小夜を偲び作られたもので、民謡「お小夜節」を聞くことができます。公園や五箇山民謡が流れる小道、水車があり、風情ある景観を作り出しています。


  • ゆ〜楽

    のんびり気分にひたれる天然温泉。大浴場や檜造りの露天風呂から眺める庄川の景色がすばらしく、秋には紅葉にいろどられた山々を一望できます。

  • 報恩講料理

    浄土真宗の信仰が厚い五箇山。11月、開祖親鸞の命日にその遺徳をしのび営む法要「報恩講」では、丹精こめた郷土料理で人々をもてなすのが習わし。予約をすれば、民宿などでも味わえます。


  • 行徳寺

    約500年前、蓮如上人の高弟である赤尾道宗が開いた真宗の古刹。萱葺き合掌切妻造りの山門は威厳があり、隣接の道宗遺徳館には、道宗にまつわる宝物や棟方志功作の道宗像を収蔵。

  • 相倉民俗館

    合掌造りを利用した2館の資料館。1号館には生活道具が展示され、2階屋根裏ではその合理的な建築手法を見ることができます。2号館は和紙や煙硝など家内産業を紹介。

秋の五箇山フォトギャラリー

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五箇山周辺 秋のイベントPICK UP!
五箇山麦屋まつり
こきりこ祭り
9月23・24日 9月25・26日
舞台芸能として登場し、現代民謡のひとつの形をつくり上げた麦屋。黒の紋付袴に、白のたすき掛け、腰には杣刀を差した勇壮な出で立ち。笠を手に舞う力強い踊りに、平家の栄華がしのばれます。各種伝統芸能の舞台競演も見応えあり。
開催場所:平地域下梨 地主神社
主催者名:五箇山麦屋まつり実行委員会
問合せ先:五箇山観光協会 TEL.0763-66-2468
大化の改新の頃、田楽から発祥したとされるこきりこ。国重文・白山宮を舞台に、平安貴族の装束である狩衣をまとい、ささらを鳴らして舞う優雅でキレのある踊りが人々を魅了します。総踊りでは、来場者全員でこきりこを踊り、楽しく覚えることができます。
開催場所:平地域上梨 白山宮
主催者名:こきりこ祭り実行委員会
問合せ先:五箇山観光協会 TEL.0763-66-2468
アクセス情報
鉄道・バス JR高岡駅(JR北陸本線)から加越能バス、相倉口(1時間45分)または菅沼(2時間)下車。
または、JR高岡駅でJR城端線(60分)、城端駅下車。駅から加越能バス、相倉口(20分)または菅沼(37分)下車。
東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—国道304号—相倉集落 約20分
東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—菅沼集落 約5分
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