とやま四季めぐり

立山黒部アルペンルート | 世界遺産 五箇山合掌造り集落 | 黒部峡谷とトロッコ電車

よろこびに舞う祭りとともに、大事にしてきた人との絆。

 薄紅の桜咲く春、世界遺産の里・五箇山の人々が毎年心待ちにしている行事がやってきます。「五箇山春祭り」は、合掌造りが伝わった時期から続いてきた伝統ある行事です。4月に入ると早々に、各集落で獅子舞の稽古が始まります。「むかで獅子」と呼ばれる五箇山の獅子舞は、江戸時代に氷見の大工集団がこの地に伝えたといわれています。胴幕を張る竹の輪を左右2列になり10人程で支える大きな獅子は、全身で春のよろこびを表現するように激しく舞うのが特徴です。
 祭り当日、獅子舞は笛を鳴らして昼前に宮社へ入り、五穀豊作を祈願します。その後は集落の家々を順にまわって舞いを披露。マイコミ・シチゴサン・テングマイどれも素朴な舞いです。また、各家では山でとれた春の恵みで料理をこしらえ、客人をもてなします。この時期ばかりは都会で暮らす地元出身者も帰省し、普段は離れた地にいても、皆の心がひとつになれる日。五箇山の人々にとってこの祭りは、実はそんなもう一つの意味を持った大切なものなのです。
 そして賑やかな祭りが過ぎれば、田植えの時期。合間をぬって、冬の間できなかった家屋の手入れもしなければなりません。春が遅い五箇山では、田植えや屋根の葺き替えは、昔から「ユイ(結い)」と呼ばれる互助制度で行うのが慣例で、互いに助け合ってきました。浄土真宗の信仰厚い五箇山の人々。親鸞の教えを守り、祭りを通して、暮らしを通して、人との絆を大切にする心が今も受け継がれています。

五箇山合掌造り集落
合掌造りを守る「結い」
五箇山合掌造り集落とは
合掌造りの茅葺き屋根の葺き替えは、伝統的な互助制度「結い」により行われます。茅葺きの手順は、まず屋根をむき、葺き替える茅と残せる茅を選別。葺き替えは、屋根の両面を6区画にわけ、屋根の下から上に向かって行い、途中で雨が降っても、その日のうちに仕上げなければなりません。いったん屋根をむいたら最後まで葺き替えなければ、むき出しの部分が腐ってしまうからです。広い屋根を1日で葺きかえる作業は、ユイの人々の協力があってこそ。近年は地元の森林組合などの協力を得て行われ、屋根葺きが終わるとご馳走でもてなし、作業の疲れを癒します。

富山県南西部、庄川沿いの赤尾谷・上梨谷・下梨谷・小谷・利賀谷の5つの谷間に佇む集落。五箇山の地名は、「五ヶ谷間」を音読して「ごかやま」と呼ぶようになったと考えられています。急峻な山々と深い谷のはざまで、独自の伝統文化を伝える五箇山合掌造り集落(相倉・菅沼)は、1995(平成7)年、岐阜県白川郷とともにユネスコの世界遺産に登録されました。現在、相倉に23棟、菅沼に9棟の合掌造りが残り、周辺の田畑や石垣、雪持林(オーバエ)などとともに、日本の原風景ともいうべき素朴で美しい景観を見せています。

季節のおすすめ観光

  • 菅沼合掌造り集落(世界遺産)

    庄川の河岸段丘にある集落には、9戸の合掌造りがあり、うち2棟は江戸時代の建築。今も生活が営まれており、生きた歴史文化に触れることができ、集落全体を見渡せる展望台もあります。

  • 五箇山民俗館

    菅沼集落で最も改築の少ない合掌造りを資料館として公開。囲炉裏の間を中心に仏間・台所・馬屋などがあり、約200点の生活道具を展示。五箇山の昔の生活を伝えています。


  • 道の駅たいら五箇山和紙の里

    やまとの対話館、和紙工芸館、物産品販売コーナーなどが集まる観光拠点。江戸時代から良質なことで知られる五箇山和紙は、国指定伝統的工芸品。和紙体験館では手すき和紙を体験できます。

  • 合掌大橋

    五箇山と岐阜県白川郷を結ぶ飛越峡合掌ライン。「虹のかけ橋」と呼ばれる7つの橋が庄川に架かり、合掌大橋はそのひとつです。国道156号のシンボルで、五箇山の象徴となっています。

五箇山周辺 春のイベントPICK UP!
五箇山春祭り
四季の五箇山 春の宵
4月中旬〜5月上旬 5月中旬
桜前線を追うように庄川の下流から上流へ、対岸へ、約2週間連日、平・上平地域のどこかの集落で祭りが行われます。4月20日は相倉集落で、5月3・4日は菅沼集落で開催。世界遺産での勇壮な舞を見ようと、大勢の観光客で賑わいます。
開催会場:平・上平地域集落
主催者名:五箇山春祭り実行委員会
問合せ先:五箇山観光協会TEL.0763-66-2468
菅沼合掌造り集落を会場に行われるライトアップと民謡の競演。夜空に浮かび上がる世界遺産をバックに、伝統の五箇山民謡の披露、五箇山ゆかりの芸術作品の展示など多彩な催しが予定されます。
開催会場:菅沼合掌造り集落・五箇山合掌の里
主催者名:四季の五箇山実行委員会
問合せ先:五箇山観光協会TEL.0763-66-2468
アクセス情報
鉄道・バス JR高岡駅(JR北陸本線)から加越能バス、相倉口(1時間45分)または菅沼(2時間)下車。
または、JR高岡駅でJR城端線(60分)、城端駅下車。駅から加越能バス、相倉口(20分)または菅沼(37分)下車。
東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—国道304号—相倉集落 約20分
東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—菅沼集落 約5分
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