しんしんと降り積もる雪に、山も谷もましろにつつまれる冬。全国有数の豪雪地で、かつては「陸の孤島」といわれた五箇山では、一晩の降雪量が2mを越すことも珍しくありませんでした。このため合掌造りの屋根は、雪を落としやすいよう60度という急勾配。内部の木組みに釘などを一切使わず、荒縄とネソ(マンサクの木)で結うなど、厳しい自然に対応した様々な工夫がされています。
また、屋内には藩政時代、五箇山の主産業だった煙硝製造や養蚕などの作業場が不可欠でした。土間で和紙を漉き、床下で煙硝をつくり、屋根裏は養蚕に利用するなど、五箇山の合掌造りは仕事場と生活空間が一体化したきわめて合理的な複層構造も特徴です。そうして長い歳月、豪雪地の厳しい風土と環境に対応し、先人の知恵と技が結晶化された素朴な住居「合掌造り」は、日本が世界に誇れる木造建築の頂点のひとつといえます。
昔は雪でたどり着くこともできなかった集落まで、今や東海北陸自動車道「五箇山IC」から数分という便利なアクセスも整いました。2月開催の「四季の五箇山・雪あかり」では、深雪にうもれた合掌造り集落をライトアップ。宵闇に浮かび上がる幻想的な世界遺産とともに、心あたたまる五箇山の冬の暮らしを気軽に体験することができます。
| 五箇山合掌造り集落 | |
|---|---|
加賀藩領の五箇山で密かに行なわれた煙硝製造 |
五箇山合掌造り集落とは |
| 藩政時代、ここを治めた加賀藩は、五箇山の「地の利」をたくみに利用しました。一つは庄川に橋を架けずに隔絶の流刑地としたこと。もう一つは、火薬の原料となる煙硝の密造地にしたこと。合掌造りの床下は煙硝製造に利用され、山峡でひそかに造られた煙硝は秘密のルート「煙硝の道」を通って、金沢へと運ばれました。それは幕府の目を逃れて300年以上も続き、日本一良質と評された五箇山の煙硝は、藩の貴重な財源になっていたのです。 | 富山県南西部、庄川沿いの赤尾谷・上梨谷・下梨谷・小谷・利賀谷の5つの谷間に佇む集落。五箇山の地名は、「五ヶ谷間」を音読して「ごかやま」と呼ぶようになったと考えられています。急峻な山々と深い谷のはざまで、独自の伝統文化を伝える五箇山合掌造り集落(相倉・菅沼)は、1995(平成7)年、岐阜県白川郷とともにユネスコの世界遺産に登録されました。現在、相倉に23棟、菅沼に9棟の合掌造りが残り、周辺の田畑や石垣、雪持林(オーバエ)などとともに、日本の原風景ともいうべき素朴で美しい景観を見せています。 |

季節のおすすめ観光
村上家(国重文)
厳しい風雪に耐え、五箇山に現存する最も古い合掌造り。1578年(天正6)年に建てられた当時の様式を今に伝える内部には、民俗資料約1000点が展示されています。
岩瀬家(国重文)
加賀藩煙硝上煮役宅の旧家で、準5階建ての五箇山最大の合掌造り。藩の役人を迎えた殿様部屋や武者隠しの間などがあり、煙硝の原料を煮詰めた釜も残っています。
煙硝の館
江戸時代、加賀藩領の五箇山で盛んだった煙硝造り。館内で独自の製法で造られた煙硝の製造過程や出荷について、ミニチュアや影絵で解説しています。
くろば温泉
無色透明の五箇山温泉。開放的な露天風呂から眺める、庄川河畔の雪景色は絶景。館内には食事ができる展望テラスや無料休憩室などもあります。
流刑小屋
加賀藩の五箇山への流刑は、1667(寛文7)年に始まったといわれています。江戸時代に政治的な罪人を幽閉した小屋で、現存するのはここだけ。県指定文化財。
冬の五箇山フォトギャラリー
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| 五箇山周辺 冬のイベントPICK UP! | |
|---|---|
四季の五箇山 雪あかり |
南砺利賀そば祭り |
| 2月上旬 | 2月上旬 |
世界遺産の里、菅沼合掌造り集落を大小数百の光でライトアップ。豪雪地帯の知恵が育んだ合掌造りの雪景色の美しさは格別。雪で作られた特設ステージで五箇山民謡も披露されます。
開催場所:南砺市・菅沼集落 主催者名:四季の五箇山実行委員会 問合せ先:五箇山観光協会 TEL.0763-66-2468 |
大雪像やかまくらの中で、あったかいそばを味わえる祭り。利賀特産そば粉を使用した手打ちそばを始め、岩魚の塩焼きや五平餅なども堪能できます。夜には花火と光のショーも。
開催場所:利賀国際キャンプ場 主催者名:南砺利賀そば祭り実行委員会 問合せ先:利賀行政センター TEL.0763-68-2111 |
| 鉄道・バス | JR高岡駅(JR北陸本線)から加越能バス、相倉口(1時間45分)または菅沼(2時間)下車。 または、JR高岡駅でJR城端線(60分)、城端駅下車。駅から加越能バス、相倉口(20分)または菅沼(37分)下車。 |
|---|---|
| 車 | 東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—国道304号—相倉集落 約20分 東海北陸自動車道 五箇山IC—国道156号—菅沼集落 約5分 |
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世界遺産の里、菅沼合掌造り集落を大小数百の光でライトアップ。豪雪地帯の知恵が育んだ合掌造りの雪景色の美しさは格別。雪で作られた特設ステージで五箇山民謡も披露されます。
大雪像やかまくらの中で、あったかいそばを味わえる祭り。利賀特産そば粉を使用した手打ちそばを始め、岩魚の塩焼きや五平餅なども堪能できます。夜には花火と光のショーも。
