6月、立山黒部アルペンルートでの観光の目玉のひとつである「黒部ダム」の観光放水が始まります。轟音とともに立ち上がる水煙、のぞき込むと吸い込まれていくかのような巨大なダムは、高さ186m(日本一)、長さ492m、総貯水量は約2億立方mと、まさに世界スケールの大迫力。この黒部ダムは、アーチ式ドーム越流型ダムで、関西電力・黒部川第四発電所に発電用水を供給しており、別名「くろよんダム」とも呼ばれます。そのまれに見る難工事で有名なダムです。
一方、ルート最高所・室堂平には、北アルプスで最も美しいといわれる火山湖「みくりが池」や、日本最古の山小屋「立山室堂」など数多くの見どころがあり、また立山の主峰・雄山などへの登山の基地にもなっています。そして室堂平は、氷河期の生き残りといわれる雷鳥が最も多く生息し、チングルマ、イワギキョウ、ミヤマリンドウなど高山植物の宝庫でもあります。短い夏を謳歌するようにいっせいに咲き乱れる可憐な花たち。それは立山が美しい観光地であると同時に、高山にしか生きられない動植物にとって、残された数少ない楽園であることを実感させられます。
ここでしか見られないもの、いましか出会えないものが、アルペンルートにはあふれています。日帰り観光も十分可能ですが、できれば1泊してのんびりしたいもの。ルート内には夜景の美しいリゾートホテルから山小屋、日本最高所の温泉宿まで多彩な宿泊施設がそろっています。
| 立山黒部アルペンルート | |
|---|---|
立山黒部で敢行された壮大なプロジェクト |
立山黒部アルペンルートとは |
| 日本最高所にある黒部ダム、通称「くろよんダム」は、1956(昭和31)年、日本の高度成長期の電力不足を補うため、関西電力が建設に着手。当時の最先端技術と持てる知識を駆使するものの、陣地未踏だった立山黒部の峻険な地形と厳しい気象条件の中、工事は困難を極め、総工費513億円、延べ動員数1000万人、着工から7年の歳月を費やして、黒部ダムは多くの人の夢と犠牲の上に、1963(昭和38)年に完成しました。この黒部ダム建設の歩みと熱い人間ドラマは「世紀の大事業」としていまだ語り継がれ、中でも破砕帯との格闘は映画「黒部の太陽」に描かれたことでも有名です。 | 立山黒部アルペンルートは、ケーブルカー・高原バス・ロープウェイなどを乗り継いで、北アルプスを横断する世界有数の山岳観光コース。富山県と長野県との間約90kmを結び、1971(昭和46)年の完成以降、大自然の魅力を気軽に満喫できる立山へ、国内外から年間100万人が訪れています。ルートの起点・立山駅(475m)からメインステージの室堂駅(2450m)までは1時間足らず。さらに、そこから約2時間の登山となる立山の主峰・雄山山頂(3003m)には、雄山神社峰本社が建っており、シーズン中は多くの参拝客で賑わいます。春の雪の大谷、夏の高山植物など四季折々の楽しみがあり、国内最大級の黒部ダム、日本最古の山小屋など貴重な歴史遺産も。毎年4月中旬に開通して11月末まで、壮大なスケールの感動が待っています。 |

季節のおすすめ観光
弥陀ヶ原
標高2000m前後の台地に広がる高層湿原。ガキ田と呼ばれる大小約3000個の地塘が点在する湿原に木道が敷かれており、初夏にはワタスゲが風に揺れる幻想的な景色の中を散策できます。
みくりが池
北アルプスで最も美しいといわれる火山湖。青く澄んだ湖面に立山三山を逆さに映しこむ様は神秘的。周囲613mの湖畔に沿って遊歩道が整備され、周辺にはみどりが池、血の池などが点在します。
立山室堂
江戸中期に建てられた日本最古の山小屋。内部は資料館として公開されており、多くの登山者を魅了してきた立山の歴史の深さが感じられます。
立山玉殿の湧水
全国名水百選のひとつで日本最高所に湧き出す名水。トロリーバスが通る立山トンネル内の破砕帯から導水される水は、夏も冷たく、多くの登山者や観光客の喉を潤しています。
くろよん記念館
黒部ダム建設の資料や模型を展示。トンネル掘削現場を模した映像室では、ダム完成までの苦闘の歴史を紹介。先人が成し遂げた、世紀の大工事と歴史遺産の全貌がわかります。
雄山山頂
立山の主峰・雄山頂上(3003m)には、雄山神社峰本社が建っており、夏には雲上に昇る御来光をひと目見ようと、多くの参拝客で賑わいます。天候がよければ遠く白山や富士山も遠望できます。
| 立山黒部アルペンルート周辺 夏のイベントPICK UP! | |
|---|---|
雷鳥ウォッチング |
夏の立山登拝 |
| 5月21日〜6月20日 | 7月頃予定 |
氷河時代の生き残りといわれる特別天然記念物の雷鳥。立山一帯に推定約330羽生息し、冬は純白、夏は茶色の羽毛に衣替えします。ナチュラリストの案内で、安全な距離を保ちながらじっくり観察できます。
開催場所:美女平駅 周辺一帯 主催者名:立山黒部貫光 問合せ先:立山黒部貫光 TEL.076-432-2819 |
360度の大パノラマが広がる主峰・雄山山頂を目指し、室堂ターミナルより山頂まで約2時間、往復約4時間の登山。山頂では登頂記念のスタンプを押印、下山後には記念品が進呈されます。
開催場所:室堂駅・雄山山頂 主催者名:立山黒部貫光 問合せ先:立山黒部貫光 TEL.076-432-2819 |
| 鉄道・バス | 富山側 JR富山駅(JR北陸本線)—(乗り換え)富山地方鉄道立山線—立山駅 約60分 長野側 JR信濃大町駅(JR中央本線)—(乗り換え)路線バス—扇沢駅 約30分 |
|---|---|
| 車 | 富山側 北陸自動車道 立山IC—立山駅 約40分 長野側 北陸自動車道 豊科IC—扇沢駅 約60分 ※立山駅(富山県側ケーブルカー乗り場)~扇沢(長野県側トロリーバス乗り場)は、マイカー乗り入れが禁止されています。 |
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氷河時代の生き残りといわれる特別天然記念物の雷鳥。立山一帯に推定約330羽生息し、冬は純白、夏は茶色の羽毛に衣替えします。ナチュラリストの案内で、安全な距離を保ちながらじっくり観察できます。
360度の大パノラマが広がる主峰・雄山山頂を目指し、室堂ターミナルより山頂まで約2時間、往復約4時間の登山。山頂では登頂記念のスタンプを押印、下山後には記念品が進呈されます。
