【うみとやま】カウンターで楽しむ、富山の食と酒。-1

カウンターで楽しむ、富山の食と酒。

その土地のことが知りたいなら地元の居酒屋に行くのが一番。仕事終わりのサラリーマンや常連のお客さんとカウンターで肩を並べて、富山の食と酒を楽しんでみませんか?今回は、富山・高岡・魚津の3エリアから厳選した居酒屋で食べられる逸品料理をご紹介。とれたて新鮮な地元の魚介類を使った郷土料理と、自然の恵み豊かな清水と良質な米で造られた地酒を味わいながら富山の日常や食文化を感じてみてください。

リーズナブルに、カジュアルに
富山の食を満喫できる大衆酒場

サラリーマンから学生、観光客まで、多くの人が行き交う富山の玄関口・JR富山駅周辺。北陸新幹線の開業を契機に再開発が進み、今春には新たな商業施設ができるなどますます賑わいを見せています。そんな駅周辺には、富山の食と酒を堪能できる飲食店が多数立ち並んでいますが、今回ご紹介するのは「吟チロリ」。富山駅から徒歩5分ほどの場所にある人気店です。店内は大衆酒場を思わせるカジュアルな雰囲気ですが、料理は本格派。「いいものをなるべく安く、美味しく提供したい」と、県内外で修行を積んだ料理人たちが腕を振るっています。特に「刺身盛り」は、お客さんの9割が注文するほどの人気なんだとか。


そのほか「地だこのすり身揚」は、開店当時から人気の一品。シンプルかつ上品な味わいで、一口食べれば富山湾で獲れた水タコのコリコリとした食感がやみつきに。また富山湾の宝石と呼ばれる「シロエビ」も気軽に食べられるのが富山流。富山の居酒屋の定番「白エビ天ぷら」など、富山らしさを感じられるメニューが豊富でどれを選ぼうかつい迷ってしまいそうですが、注文時に店員さんが今日のおすすめを教えてくれるので安心です。富山の地酒など日本酒のメニューも充実しており、地の酒と地の肴を思う存分味わえますよ。


お店は「毎日来ても飽きないお店」がコンセプトなだけあって、料理もお酒もとにかく種類豊富。和モダンな雰囲気の店内には、カウンター15席のほかテーブル席もあり、誰と来ても楽しめる懐の深さが魅力。調理場を囲むようなカウンターに座れば、板前が料理や盛り付けをする姿を間近で眺められます。徒歩圏内には「吟魚」、「バーおぎん」、「マルギン」と、系列店が3店舗あります。どのお店に行っても、自慢の味と雰囲気を楽しめますよ。

昼呑みができる名店で
季節の旬と地酒を楽しむ

富山県の西の拠点・高岡市は、漆器や鋳物などの伝統産業が根づき、風情を感じさせる古き良き町並みが今なお残っています。「夢さき」がお店を構える場所も昭和の香り漂う小さな飲み屋通り。店主は県内での修行を経て「夢さき」をオープンしました。人気の秘密は豊富な料理メニューのバリエーション。朝獲れの刺身やオリジナルの一品料理をはじめ、富山の旬にこだわった料理がズラリと約70種類。富山の地酒を多く揃え、地元メーカーの「能作」や「Orii」の職人技が光るぐい呑みで伝統工芸の雰囲気を味わえるのも、高岡の居酒屋ならではの楽しみ方かもしれません。


開店は午後3時。明るい時間からの昼呑みで、贅沢な時間を味わえるのもうれしい限り。通年で楽しめる串焼きや醤油ベースのおでんも人気ですが、何と言っても店主お手製“ます寿し”がおすすめ。富山名物のます寿しは、実は店舗によって味が少しずつ異なります。「夢さき」では、前日から仕込んだ酢飯に肉厚でやわらかいますが乗っかり、初めて食べる方もやみつきになること間違いなし。ほかにも、富山湾の深海の泥底に生息する「バイ貝」の刺身や、鮮度が落ちるのが早く、首都圏等にはあまり出回らないという、殻が茶色の「がめ海老」(通称「ガスエビ」)の塩焼きも味わえます。ゆったりと気楽に飲める11席のカウンターと、奥には20席のテーブル席。一人でも、仲間とでも楽しめる高岡の知る人ぞ知る居酒屋です。

食ツウを唸らす絶品おでんを
全国各地の名酒と味わう

日本海に浮かぶ芸術、蜃気楼の見える街として知られ、富山市から車で30分ほどの場所にある県東部の拠点、魚津市。街には、食好き、酒好きが集まる「柿の木割り」と呼ばれる飲食店街があり、ミシュラン掲載店も立ち並びます。魚津は人口比率の飲食店数が日本トップクラスとも言われており、一昔前に漁師達が大金をもって昼から飲み歩いたことが由来とされています。その一角に拠を構えるのが、「和創作 五十嵐」。東京や富山の一流ホテルで修行を積んだご主人が地元魚津にお店をオープンしたのが4年前。店名の通り、こだわりの創作料理が楽しめる大人の居酒屋として、地元はもちろん県外からも多くの人が集まり賑わいを見せています。モノトーンで統一されたおしゃれな店内には、カウンター7席と、小上がりが14席。女性客で埋まることも多いとか。



お店の看板メニューとなっているのが、通年で楽しめる種類豊富なおでん。玉子やだいこんなどの王道だけでなく、はまぐりやうなぎ、真白子など(季節限定)、他県ではなかなか出合えない変わり種も揃います。富山ならではの刻み昆布と、オリジナルのゆず味噌を薬味に加えるのがツウの味わい方。新鮮なお造りも、魚津産の地魚を中心に季節の旬がズラリ。富山の春の風物詩、ホタルイカやシロエビの創作料理も人気です。有田焼をメインに、季節や料理に合わせたこだわりの器も楽しみのひとつ。富山県内各地の地酒や全国の名酒と、おでんや一品料理とのマリアージュを心ゆくまで楽しんでください。


 

※2022年2月14日時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により、営業日や営業時間の変更などが想定されます。最新の情報は公式サイトをご覧いただくか、施設などに直接お問い合わせください。

※価格は特記事項のない限り税込みで表記しております。


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