ガラスのまち・とやま-1

ガラスのまち・とやま

美しいグラスアートの世界にうっとり。
ガラスの街・富山をめぐる旅。

涼をもとめておでかけしたくなる夏。目から涼しさを感じられる、ガラスに出会いに行きませんか? 世界有数の「ガラスの街」として有名な富山市には、キラキラと美しくきらめくガラスを見て、触れて、体感できるスポットがたくさん。
富山のガラスの発端は、300年以上の伝統を受け継ぐ薬売りに由来します。明治・大正期にはガラスの薬びんの製造がさかんで、戦前は富山駅周辺を中心に、ガラス工場が10社以上あったそうです。
そんな「くすりの街」としての歴史をふまえて、現在もガラスの街づくりに取り組まれているんです。今回は、そんな富山のガラスに出会えるスポットをご案内します。

富山の中心市街地にある「富山市ガラス美術館」では、美しいグラスアートの世界に浸れます。国内外の現代ガラス芸術作品が見られる常設展をはじめ、さまざまな企画展が開催されています。
美術館が入っている複合施設「TOYAMAキラリ」は、世界的な建築家・隈研吾氏が設計を手がけたことでも有名。ガラスを連想させるキラキラとした外観や、富山県産スギの板をふんだんに使った、まるで森のような内装もステキです。

2021年7月10日(土)~10月3日(日)の期間中は「富山ガラス大賞展2021」が開催中。世界の現代グラスアートの最新の成果をあつめた、3年に一度開催されるトリエンナーレ形式の国際公募展です。
今回は、世界51の国と地域から1,126点の応募があったなかから、1次・2次審査を通過した作品44点が展示されます。世界最先端の現代グラスアートの数々から、ガラスがもつ無限の可能性を感じてくださいね。

2 階のミュージアムショップでは、ガラスのグラスや箸置き、美術館限定のオリジナルグッズなど、多彩なアイテムを購入できます。なかでも富山県在住のガラス作家たちによる、富山の地酒を飲むのにぴったりなお猪口「O・CHOCO」シリーズが人気。旅の記念やお土産にもおすすめですよ。

たっぷりガラスを鑑賞したあとは、実際にガラス作りを体験してみましょう。自然豊かな富山市の呉羽山のふもとに、工房・カフェ・ショップが一つに集まった「富山ガラス工房」があります。
この工房はガラス作家の活動拠点として、日々新しい作品が生み出されています。創作に打ち込む作家さんの姿をじっくり見学できるほか、一般の人が参加できる制作体験も用意されています。

吹きガラス体験では繊細なガラスが割れないように、そっと吹く息の力を入れたり、ゆるめたり…。一見初心者には難しそうですが、工房のスタッフから直接レクチャーを受けれられるので安心してくださいね。
高温の窯で形を整えながら焼けば、世界にひとつだけ、自分だけのガラス作品ができあがります。どんな形に仕上がっても、愛おしく感じられるはずですよ。

2020 年には、富山のガラスを世界に発信するべく、富山で活動する 6 名のガラス作家たちによるブランド「富山アイコニック」が誕生しました。グラスやプレート、一輪挿しなど、上品でラグジュアリーな雰囲気を醸しながら、日常使いできそうなアイテムが展開されています。

「富山アイコニック」がめざしたのは、使う人が豊かな気持ちで、心地よい時間を過ごしてもらうためのガラス。そして感謝の気持ちやメッセージを伝えるための、贈り物としてのガラスです。
山、海、水、そして光。この美しいガラス作品に、豊かな富山の自然そのものが表現されています。

「富山ガラス工房」のショップでは、この夏から「富山アイコニック」シリーズの販売を開始しました(※一部入荷分)。うっとりするようなガラスの美しさや透明感を、実際に手にとって確かめてみてくださいね。

ほかにも、街のあちこちにガラス作品が展示されていたり、ガラスがあしらわれた建物があったりと、まるで富山の街全体がガラスのミュージアムのよう。
見ているだけでも涼やかな気持ちにさせてくれるガラスに出会いに、この夏ぜひ富山を訪れてみてくださいね。

※2021年8月時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により、営業日や営業時間の変更などが想定されます。最新の情報は公式サイトをご覧いただくか、施設などに直接お問い合わせください。


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