奇跡の森と噂の美術館へ-1

奇跡の森と、噂の美術館へ

[富山旅10to5]黒部宇奈月温泉駅からはじまる7時間の旅 

黒部宇奈月温泉駅を出発し、「水」と「アート」を軸にしたドライブに出かけましょう。きらめく海沿いを走り、海洋深層水のヒミツとチカラを学んだ後は、平地の湧水地に生育する沢スギの林を散歩。「水の王国とやま」の魅力を実感できるのではないでしょうか。「百河豚美術館」「下山芸術の森 発電所美術館」と2つの美術館をはしごして、最後の目的地、黒部川扇状地を一望する「舟見城址館」へと向かいます。

入善、海沿いドライブ

きらめく海沿いをドライブ

入善海岸沿いは、快適なドライブロード。入善漁港やテトラポット群、防風林の松林など、多様な海の風景が車窓を流れていきます。

入善海洋深層水活用施設

海洋深層水のヒミツとチカラを学ぶ

入善漁港のすぐ近く、入善沖3km、水深384mから取水する海洋深層水の給水施設です。富山湾の300メートル以深には低温の日本海固有水(海洋深層水)が無尽蔵に存在し、暮らしや産業で活用されています。パーク内には特産品の販売店や牡蠣料理専門店もあります。

杉沢の沢スギ

奇跡の森を気ままに散歩

海沿いの道をさらに進み、「杉沢の沢スギ」と呼ばれるスギ林へ。ここは黒部川扇状地の末端部で、小川が流れ地下水の湧出する地域にスギの多い林が発達しており、古くからその場所を「杉沢」、そこに生えているスギを「沢スギ」と呼んでいました。スギは山の植物のため海岸近くで育つのは珍しく、黒部川の水がつくりだす奇跡のような環境のおかげでこの森ができました。国の天然記念物に指定されているこの森の遊歩道を歩き、小さな川や池、苔が生い茂る木々など幻想的な森の雰囲気を楽しみましょう。
 

にゅうぜん街中オイスターロード

商店街で「深層水仕込カキ」を食べる

入善名物「深層水仕込カキ」は、入善沖で汲み上げられる海洋深層水を用い48時間以上蓄養・浄化されたカキです。オイスターロードの異名を持つ入善駅前の商店街を歩き、お好みの牡蠣料理を堪能しましょう。

【楽しさをプラス】入善町中央公園(にゅうぜんフラワーロード)

毎年4月上旬、雄大な北アルプスを背景に、色とりどりのチューリップがじゅうたんのように広がる「にゅうぜんフラワーロード」が開催されます。富山県はチューリップの球根出荷量日本一で、入善町でも1937年から本格的な生産が始まりました。

百河豚美術館(いっぷくびじゅつかん)

芸術と自然の調和を体感

牡蠣ランチを楽しんだあとは「百河豚美術館」へ。朝日町出身の実業家、青柳政二氏が収集した日本・東洋の古美術品を展示する美術館です。「素晴らしい芸術と美しい大自然の調和」という青柳氏の理念をもとに設計された建物は、背景の北アルプスの山々や緑の田園風景と調和し、独特のアート空間を生み出しています。

下山芸術の森(にざやまげいじゅつのもり)・発電所美術館

水力発電所をリノベーションしたアートスポット

2つ目の美術館は、緑豊かな「下山芸術の森」にある「発電所美術館」です。大正時代の赤レンガの水力発電所をリノベーションした美術館で、発電機と導水管が残され、鉄骨がむき出しになった館内は独特の雰囲気。主に現代美術作家の新作展を行っており、レトロ建築と現代アートの融合を体感しようと全国のアート好きが訪れています。
※冬季休業:2022年12月5日(月)~2023年2月10日(金)

舟見城址館

黒部川扇状地を一望するビュースポット

「舟見城址館」は中世の山城をイメージして舟見山山頂の自然公園に建てられた資料館です。 天守閣から、黒部川扇状地に広がる農村やその先の日本海を見渡しましょう。視界の中に、きょう一日の旅の世界がぎゅっとつまっています。

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