縄文の町でヒスイ探しの旅-1

縄文の町でヒスイ探しの旅

[富山旅10to5]黒部宇奈月温泉駅からはじまる7時間の旅

縄文時代から愛されるヒスイ。1970年代、朝日町の宮崎海岸を望む丘陵で、古墳時代の工房跡「浜山玉つくり遺跡」が発見されたことが、日本のヒスイ文化を解き明かすスタート地点となりました。このときの発掘調査団が、宮崎・境海岸一帯を「ヒスイ海岸」と命名しました。 
旅の始点・終点は黒部宇奈月温泉駅です。宇奈月温泉に宿泊し、「縄文」「ヒスイ」をキーワードに、キラリ輝く宝ものを探しにいきましょう。

黒部市・生地(いくじ)地区

おいしい水が湧き出す港町を歩く

黒部宇奈月温泉駅をスタートし、まずは黒部市の海辺のまち・生地に立ち寄ります。生地では日本名水百選にも選ばれた黒部川扇状地の伏流水がいたるところで湧き出しており、地元の人々はこの湧水を「清水(しょうず)」と呼び、きれいな水を守りながら、水とともに暮らしてきました。 地区には全部で20か所の湧水スポットがあり、湧出量や水質、味わいがそれぞれに異なります。ペットボトルに入れてお持ち帰りもできますので、ぜひ試してみてください。

あさひ舟川「春の四重奏」※春限定

季節限定の奇跡の光景

桜の開花時期にぜひ訪れたいスポットです。雪の残る美しい北アルプスの山々を背景に、舟川べりの桜並木、チューリップ、菜の花の四重奏が揃う、奇跡的な風景が広がります。この世の楽園ともいえる絶景を一目見ようと、全国から多くの人々が集まります。

まめなけ市場

地元の人が通う食料品店
 
まちづくり施設・五叉路(ごさろ)クロスファイブにある食料品店です。地元で作られた豆腐 、地場産の野菜や生花、鮮度バツグンの地魚、地元人気店のパンなど、朝日町のいいものが集まっています。地元の人の生活に溶け込んでいるお店で、その地域ならではの商品を買うのは、ちょっとワクワクする体験です。

ヒスイ海岸とヒスイテラス

青緑色に輝くヒスイの原石を探そう
 
海沿いをドライブし、ヒスイ海岸に到着。海からヒスイが打ち上がり、楽しく安全にヒスイを拾うことができる世界的にも珍しい環境で、たくさんの観光客が訪れています。
ヒスイ海岸観光交流拠点施設ヒスイテラスでは、テラスや屋上からエメラルドグリーンの美しい海岸を眺めることができます。ガイドさんが常駐しているので、ヒスイ探しのレクチャーを受けられます。ヒスイだけでなく、かわいい石ころもいい思い出になります。

【楽しさをプラス】たら汁街道

お腹が空いたら「たら汁街道」へ。たら汁は朝日町の郷土料理で、ヒスイ海岸沿いの国道8号周辺にはたら汁を提供する店が立ち並んでいます。
朝日町はかつてタラの水揚げ量が豊富で、漁へ出た男たちを温かく出迎えようと、漁師の女房たちが大鍋を沸かし、味噌とタラを入れ煮込んで作ったのがはじまりです。美味しさの決め手は、スケソウダラを一匹まるごとぶつ切りにして、身、頭、肝、白子、真子を使って越中味噌で豪快に煮込むこと。ほとんどのお店では、食卓に置かれた鍋から自分で器に移すスタイルでいただきます。

たら汁を食べられる8号線沿いのお店はこちら

  • ドライブイン金森

    ドライブイン金森

    あっさりさっぱりとした味わいのタラ汁を大きなどんぶり一杯心行くまで味わえる。

  • 御食事処 ひまつぶし

    御食事処 ひまつぶし

    タラが丸々1匹入り薄味ながら出汁が絶品。焼き魚定食など他のメニューも人気。

  • ドライブインきんかい

    ドライブインきんかい

    味噌の風味と甘みのあるタラの旨みがなんとも絶妙。タラの肝の濃厚な味わいが特徴。

バタバタ茶伝承館

地域と旅人をつなぐバタバタ茶
 
バタバタ茶伝承館を目指し、海から山へと一気に移動します。
「バタバタ茶」とは中国伝来の後発酵茶「黒茶」です。ユニークな名称は、五郎八(ごろはち)茶碗にお茶を注ぎ、茶筅でカタカタという音を響かせ泡立てていただくことに由来します。山間の集落、蛭谷(びるだに)地区では、古くから人々が囲炉裏を囲んでバタバタ茶会を開き、地域のつながりを深めてきました。伝承館では、地域の方がボランティアで訪れた人をバタバタ茶でもてなしてくれます。独特の農村文化を体感し、おしゃべりを楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
※12月中旬~2月末まで冬季は閉館

まいぶんKAN

ヒスイと縄文の話を聞くならココ
 
朝日町の海外沿いでは、縄文時代から古墳時代にかけてのヒスイの工房遺跡が数多く発見されており、古くからヒスイの採取と加工が行われていたことが明らかになっています。まいぶんKANでは、次に訪れる国史跡不動堂遺跡(縄文時代)や、浜山玉つくり遺跡(古墳時代)の出土品を展示しています。まが玉作りや土器製作を体験できるプログラムもあります。

不動堂遺跡

縄文遺跡でスローな時間を過ごす
 
まいぶんKANからすぐ、縄文時代の住居跡を原寸大に復元した遺跡公園です。発掘調査により、縄文時代中期の住居跡と、食料貯蔵庫と考えられる深い穴、同時期の土器や石器が多数発見されました。特に住居跡は東西17m、南北8mの日本最大級のもので、集落の集会所のような建物だと考えられています。朝日岳を望む絶好のロケーション。約一万年前の人々の暮らしぶりに思いを馳せて、のんびりとした時間を過ごすことができます。

下山(にざやま)芸術の森 発電所美術館

水力発電所をリノベーションしたアートスポット
 
大正時代に建設された赤レンガの水力発電所を美術館にした施設です。内部には発電機と導水管が残され、むき出しの鉄骨が当時の発電所の様相を醸し出しています。レトロ建築と現代アートがコラボする、ここでしか見ることのできない企画展は、オープン以来、全国のアート好きを惹き付けています。

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