深堀り!富山とりっぷ ~となみチューリップフェア編~-1

深堀り!富山とりっぷ ~となみチューリップフェア編~

春、あたたかな日差しを浴びて咲き誇るチューリップ。
誰からも愛される人気の花ですね。

チューリップフェアのはじまりを深掘り

富山県砺波市は、チューリップの球根栽培で有名です。
毎年春には、「となみチューリップフェア」が開催され、約300万本のチューリップが咲き誇ります。

砺波チューリップ公園のシンボルといえば、「チューリップタワー」。
左奥のチューリップが咲いているタワーです。
赤、白、黄色の3色のチューリップが咲いていますね。
それぞれ富山県で開発された品種の「とやまレッド」(赤)、「白雲」(白)、「黄小町」(黄)をイメージしているそうです。

さて、となみチューリップフェアの始まりには、意外な背景がありました。

砺波でチューリップ生産が始まったのは、大正時代の中頃。
第二次世界大戦中にもなんとか球根を守り、昭和20(1945)年に終戦を迎えます。
 

昭和26(1951)年、日本がまだGHQ(連合軍司令部)の支配下にあった頃、富山県の園芸試験場が統合され、県外へ移転されるかもしれないとの話を聞き、その対策として考えたのが、チューリップの観賞会を開催することでした。
それが、昭和27(1952)年の第1回「チューリップフェア」です。
 

フェアに訪れたアメリカ人の将校たちは、数十万本のチューリップを見て、感激したそうです。

その結果、園芸試験場は移転されることはなく、毎年、となみチューリップフェアが開催されるようになりました。

それでは、これまでの歴史を写真でたどってみましょう。

第5回では、オランダの風景をチューリップの花で製作。
初日の4月29日の入場者は、約3万人だったそうです。

昭和39(1964)年の第13回は、完成した砺波チューリップ公園で開催されました。東京オリンピックが行われた年です。

第15回。入場者数は、22万5,000人を記録。
チューリップフェアの記念誌には、「付近の無料駐車場には、東京や名古屋、大阪などから観光バスや自家用車が押し寄せた」とあります。
すごい光景ですね!

第19回。昭和45(1970)年は、大阪で万国博覧会が開催。
チューリップフェアにも、万博のシンボル「太陽の塔」が建てられました。

平成に入り、第41回(平成4(1992)年)では、立体的な花のアレンジも登場。
入場者数は、過去最高の48万9,000人を数えたそうです。

見るだけじゃないチューリップを深堀り

見ているだけで癒やされるチューリップですが、実は、いろいろなパワーを秘めています。
 

チューリップは、実はお肌にうれしい花なんです。
ある化粧品・医薬品メーカーの研究で、花びらから抽出した「チューリップエキス」が、肌の美しさを保ち、ハリや弾力にも効果があることがわかったとのこと。
 

たくさんあるチューリップの品種のなかでも、「ピンクダイヤモンド」が特に優れた効果があるそうで、そのメーカーでは、砺波産のピンクダイヤモンドだけを使用しているということです。

富山の自然があるから、チューリップが美しく咲き、お肌も美しくするんですね。
 

香りのパワーも見逃せません。

これは、ユリ咲きチューリップ「バレリーナ」。
その名の通り、とても美しいビジュアル系チューリップです。
チューリップにはめずらしく、ベリーなどのフルーツ系の香りがするそうで、香水もつくられているんですよ。

チューリップフェアの会場で、それぞれの品種の香りを確かめてみませんか。
さわやかな富山の春の香りが、きっと心と体を癒やしてくれますよ。

※画像・写真提供/公益財団法人 砺波市花と緑と文化の財団 チューリップ四季彩館(※イメージ画像除く)
※この特集はJR東日本グループ(株)びゅうトラベルサービスの旅行商品と連携した記事です

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