【うみとやま】国宝 勝興寺から巡る旅-1

国宝 勝興寺から巡る旅

港町・伏木にある『勝興寺』は、2022年に「本堂」と「大広間及び式台」が国宝指定を受けました。富山と加賀藩のかかわりや北陸の浄土真宗の歴史を伝える重要なスポットで、かつて越中国府が置かれたとされる地にあります。
周辺には、絶景を望む雨晴海岸、海の幸の宝庫・氷見といった魅力的な観光地がいくつもあります。『勝興寺』を起点に、海沿いをめぐりましょう。

勝興寺

江戸時代後期の姿が蘇った国宝へ

2022年に国宝指定を受けた『勝興寺』。越中における浄土真宗の寺院の中でも、破格の規模を誇ります。
前田家の11代当主である治脩(はるなが)が、10~23歳のときに住職を務めていました。国宝指定の理由にも、治脩が還俗した際に加賀藩から大きな資金援助を行ったことがかかわっています。さらに北陸で拡大していた浄土真宗の門徒に対して本願寺から寄進を促したことなど、さまざまな歴史的背景が評価されました。また大広間および式台は、対面所拡大の過程が分かり、その価値が極めて高いとされています。

『勝興寺』に隠された、七不思議をめぐる

門徒が考えたと言われる「七不思議」をめぐるのも『勝興寺』の楽しみの一つ。境内にある大銀杏は、木から子供が落ちたり実を奪い合う喧嘩が起きたりしたことから、あるとき住職がお経をあげると翌年から実をつけなくなったそうです。また雲龍の硯は、蓮如上人が筆をとると硯から水が出てきたという逸話が残されています。
京都にある本願寺の宮大工が関わった建築も見応え十分。境内から本堂を見上げると、木鼻(きばな)や手挟(たばさみ)など、随所に精緻な装飾彫刻が施してあるのが分かります。

海岸線を進んで、美食と絶景の地へ足を延ばす|
民宿 あおまさ・天然温泉 浜辺の宿 あさひや・雨晴海岸・道の駅 雨晴

民宿 あおまさ 
海とつながれる宿で、富山湾を五感で満喫

目の前に富山湾が広がる『民宿 あおまさ』は、ひみ里山杉で造られたサウナと、氷見の魚介を使った料理が主役です。
サウナは2ヵ所にサウナストーブが設置されていて、ハーブ水をかけてロウリュウが楽しめます。砂浜まで10歩という距離に設置されており、水風呂からも海が一望できます。朝日を見ながら「ととのう」贅沢な体験も。


新鮮な海の幸が並ぶ料理も格別。敷地内の自家源泉から引く琥珀色の美肌の湯は、心身を癒やしてくれます。

天然温泉 浜辺の宿 あさひや 
四季折々の富山湾の幸を味わう美食の宿

和洋室が中心の全6室の隠れ宿。一棟貸しの露天風呂付き離れもあります。氷見温泉を運び入れており、3ヵ所の貸切風呂はグループごとに鍵をかけて自由に利用するスタイルです。


和食の料理人でもあるオーナーが手作りする夕食が人気で、富山湾の旬の魚介を、素材本来の持ち味を活かして提供しています。ぶりしゃぶ、ぶり大根、カマ焼きなど多彩な寒ぶり料理が堪能できます。(寒ぶりづくしのコースは12月〜2月中旬まで)

雨晴海岸 
立山連峰を望む、富山屈指の景勝地

JR氷見線の雨晴駅から徒歩5分の場所にある『雨晴海岸』は、「日本の渚百選」にも選ばれている富山屈指の景勝地です。ずっと眺めていたくなる、穏やかで美しい景色が広がっています。天候に恵まれれば、富山湾越しに標高3,000m級の立山連峰を望めます。近くの「道の駅雨晴」は、海岸線を走るJR氷見線のレトロな車両を雄大な景観と一緒に眺めながら、ゆったりとくつろぐことができます。

道の駅 雨晴 
船がモチーフの、富山湾を望む特等席

海岸線を走る国道415号線沿いにある『道の駅 雨晴』は、船をモチーフにした白い建物が海辺の景色の中で際立っています。観光案内所のほか、鋳物や漆器などの特産品を販売するショップや、地元産の食材を使用したランチやスイーツを楽しめるカフェがあり、展望台からは雄大な富山の景色を望めます。正面にある線路を歩いて渡ると、国定公園の雨晴海岸にも下りられます。


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