旅のお土産に、旅の目的に 富山の伝統工芸品-1

旅のお土産に、旅の目的に 富山の伝統工芸品

とやまの工芸は、一人ひとりの職人たちが技と心をつないで、何百年と大切に受け継いできた精神の結晶です。歴史と風土に培われ、県民の生活の中で育まれ、受け継がれてきた工芸品の中で、国が指定している伝統的工芸品が6品、県が指定している伝統工芸品が5品あります。
それぞれの魅力や特徴、また伝統工芸を支える職人の方たちを紹介します。

高岡銅器【国指定伝統的工芸品】

銅合金の鋳物で、金属工芸品では日本トップシェアを誇ります。日本各地に設置される大小のブロンズ像やお寺の梵鐘、仏具、インテリア用品など、作られているものは実に多彩。高岡では、原型製作・鋳造・彫金・着色などの工程ごとに、職人たちが分業制で仕上げているのが特徴です。

井波彫刻【国指定伝統的工芸品】

南砺市井波は瑞泉寺の門前町として栄えた木彫刻の町。現在も、約200人の彫刻師たちが、個性豊かな作品作りを競い合う、稀有な町です。手がけるのは、獅子頭・神輿の彫刻、看板や文化財の復元など実にさまざま。各地から木彫刻のあらゆる注文が集まります。

高岡漆器【国指定伝統的工芸品】

加賀藩藩主、前田利長公が高岡城を築き、塗師(漆器職人)に武士が使う道具・家具類の漆を塗らせたことから始まります。やがて勇助塗、彫刻塗、青貝塗の技術が確立し、常に時代に合うものを感じ取り、室内を優美に彩る漆器を製作しています。

庄川挽物木地【国指定伝統的工芸品】

江戸時代、飛騨地方や五箇山の木材の一大集散地であった庄川町に越後屋清次が移住し、ロクロ挽物(ひきもの)の木地屋を営んだのが始まりとされています。天然木の商品は一つとして同じものはなく、使うほどに艶や杢目の風合いが増していきます。

越中和紙【国指定伝統的工芸品】

越中和紙は、八尾、五箇山、蛭谷の計3つの産地からなります。豊かで清らかな水に恵まれた富山県の自然風土の中で、それぞれの地域の歴史に根付き、暮らしに合った和紙が作られてきました。現在八尾や五箇山では、型染めや鮮やかな色のもみ紙で、おしゃれな小物が開発されています。

越中福岡の菅笠【国指定伝統的工芸品】

高岡市福岡町で全国の9割以上の菅笠が作られており、400年以上の歴史があります。菅笠は雨よけや日よけなど、農作業などに欠かせない日用品として、かつては日本各地で作られていました。スゲは雨や雪をはじく撥水効果があり、防虫効果もあるとされています。

とやまの伝統工芸を支える若き職人たち

とやまの伝統工芸を支える若き職人たちにふぉとやまライターが会いに行きました。職人がどんな思いを作品に込めているか、耳を傾けてみませんか、明日から伝統工芸品に出会うとき、きっと少し違って見えるはずです。取材記事を通し、彼ら彼女たちの人柄・作品への思いに触れてみてくださいね。

ふぉとやまライターに登場した7人の職人たち。伝統工芸への真摯な思いを動画に収めました。彼ら彼女たちが作品制作に向き合う姿がご覧いただけます。

県指定伝統工芸品

  • 越中瀬戸焼

    越中瀬戸焼

    430年ほど前に、立山町上末で加賀前田家が尾張の瀬戸焼の陶工を招いて焼物を作らせたのがはじまりです。白や赤など上質な土が産出し、各窯元で土づくりから薪窯での焼成まで行っている歴史あるやきものです。

    越中陶の里 陶農館
  • 高岡鉄器

    高岡鉄器

    400年以上続く高岡鋳物の歴史は、高岡鉄器にはじまります。戦後の高岡銅器の発展とともに、美術鉄器の生産が盛んとなり、現在も芸術性の高い茶釡や鉄瓶、干支置物、調理用具など、多彩なものづくりが行われています。

    高岡市鋳物資料館
  • とやま土人形

    とやま土人形

    一つひとつ手作りで仕上げる、とやま土人形。 江戸末期以降、信仰にまつわるものや縁起物、 魔除け、子供の玩具として親しまれています。 代表的なものには、学問の神様である天神様や桃の節句の抱き雛があります。
     

    とやま土人形工房
  • 富山木象嵌(もくぞうかん)

    富山木象嵌(もくぞうかん)

    近代木象嵌の第一人者・白川洗石に、中島杢堂が弟子入りして技術を習得し、富山県で広めたのがはじまりです。杢目や色合いを生かすため、木は無着色で使用しており、白、黒、紺、赤などの色の木材を図柄に合わせて自由に使い分けています。

    永森家具
  • 高岡仏壇

    高岡仏壇

    高岡伝統の金工や漆工、木工の技の粋を集めて作られる高岡仏壇は、大型の美術工芸品とも言えます。富山県では浄土真宗の西本願寺と東本願寺の阿弥陀堂を模した「金仏壇」が主流であり、金箔を多く使い、大きな仏壇では2,000 枚ほど使用します。

    高岡地域地場産業センター

Column

とやま土人形絵付け体験とおすすめスポット-1

とやま土人形絵付け体験とおすすめスポット

呉羽山の民俗民芸村内にある「とやま土人形工房」では土人形に絵付けをすることができます。真っ白な素焼きの人形を自分好みに仕上げてみましょう。併せて近隣のおすすめスポットも紹介しています。

体験レポートはこちら

伝統工芸に触れるモデルコース

富山の伝統工芸に触れ、体験できるスポットを巡るモデルコースを紹介しています。

体験スポット紹介

とやま観光ナビ内で見学や体験可能な工房を紹介しています。
訪れる際は事前連絡が必要な場合がございますので、ホームページ等でご確認をお願いします。

暮らしの中の伝統工芸品

とやまの伝統工芸がいつもの日常をちょっと上質に彩ります。
こだわりの品に囲まれた暮らしはこちらからご覧いただけます。

自然や歴史、文化を生かして真心を込めて、ものをつくる。そんな富山の工芸品をお土産・贈り物にいかがでしょうか。
 

とやまの伝統工芸品をもっと詳しく知りたい!という方はコチラへ

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