
立山黒部アルペンルートとは?6つの乗り物で巡る絶景と山岳観光ルートを紹介
立山黒部アルペンルートは、富山と長野をつなぐ、雄大な自然の中を進む観光ルートで、ケーブルカーやロープウェイ、電気バスなど、6つの乗り物を乗り継いで巡る、ちょっと特別な山岳トリップをお楽しみいただけます。乗り継いだ先には、標高2,450mの室堂や、巨大な黒部ダム、春に話題となる“雪の大谷”など、ここでしか出会えない絶景が待っています。
「立山黒部アルペンルートってどんな場所?」「どうやって楽しむの?」そんな疑問に答えながら、この記事では各乗り物の特徴やルート上の見どころ、絶景スポットをわかりやすくご紹介します。
あなたも、乗り物を乗り継ぎながら、まるで冒険のような観光ルートを体験してみませんか?
立山黒部アルペンルートとは
立山黒部アルペンルートとは、富山県の立山駅と長野県の扇沢駅を結ぶ山岳観光ルートで、ロープウェイやケーブルカーなど6つの乗り物を乗り継ぎながら、室堂の絶景や黒部ダムの迫力を体感できるコースです。
営業期間
4月15日~11月30日(例年) ※冬季は閉鎖されます
所要時間
立山駅から黒部ダムまで:片道約2.5時間
立山駅から室堂まで:片道約1時間
アクセス
・富山地方鉄道富山駅から約1時間、立山駅下車→2階(ケーブルカーのりば)へ
・北陸自動車道立山ICから車で約40分
電話番号
076-481-1500(【立山駅総合案内センター】(受付時間 8:30~16:30 ※12/1~4/14は土日祝日休み))
【スタート】立山黒部アルペンルートの玄関口 立山駅
立山黒部アルペンルートの起点となる立山駅は、富山地方鉄道の終着駅で、標高475mに位置します。構内には観光案内所やチケットカウンターがあり、当日券の購入や予約済みチケットの引き取りが可能です。ここから立山ケーブルカーに乗車し、最初の目的地・美女平へ向かいます。駅には無料休憩所や売店も整備されており、出発前に装備や飲食物を準備するのに便利です。
立山駅から美女平行きのケーブルカーは、6時40分から20分間隔で運行しています。黒部ダムまで行く方の最終接続は15時、室堂行きの最終接続は15時40分なので、余裕をもって出発しましょう。
立山ケーブルカーで立山駅~美女平へ
立山ケーブルカーは、立山駅から美女平までの1.3kmを約7分で結びます。高低差は約500m、平均勾配は24度で、最大勾配は29度に達します。沿線では、溶岩が冷えてできた柱状節理「材木石」など、地質学的にも貴重な景観を観察できます。終点の美女平駅では、立山高原バスに乗り換えます。
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美女平
もっと見る樹齢200~300年のブナの原生林や樹齢1000年を超える立山スギの巨木などが出迎えてくれる美女平。
鳥のさえずりが響きわたる自然に囲まれた非日常空間で、日々の喧騒を忘れて森林浴を楽しむこともできます。 -
弥陀ケ原
もっと見る弥陀ヶ原(みだがはら)は、日本で最も標高の高いところにあるラムサール条約の登録地となっており、約3,000個もの池塘(ちとう)と呼ばれる小さな池や水たまりを見ることができます。6月は雪原トレッキング、7月頃にはチングルマやゼンテイカなどの高山植物が見られ、9月下旬から10月中旬には湿原の草木が色づきます。
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立山黒部・雪の大谷フェスティバル
もっと見る「雪の大谷ウォーク」では、約20mの雪の壁に挟まれた道の片側を歩行者用通路として開放された場所を歩くことができます。間近で見る雪の壁は想像以上の迫力! 雪の白と青空のコントラストに清々しさを覚えます。訪れた人にしか分からない感動がいっぱい! 大自然の雄大さをぜひ感じてみてください。
【絶景】室堂平と立山連峰の大パノラマ
室堂は、標高2450mに位置する日本有数の高山観光地で、室堂ターミナルにはレストラン・売店・ホテル立山などの施設があります。室堂のシンボルのみくりが池は、訪れる人々を魅了します。また運がよければ、国の特別天然記念物であるライチョウにも出会えるかも。他にも、室堂には魅力的なスポットがたくさんあります。
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電気バスで室堂~大観峰へ
室堂〜大観峰間では、2025年春から新たに「立山トンネル電気バス」が運行されています。これは、従来の「立山トンネルトロリーバス」に代わる、環境負荷の少ない次世代型の電気バスです。全8台の車両にはそれぞれ異なるラッピングが施されており、「みくりが池」や映画『おおかみこどもの雨と雪』など、富山にゆかりのあるデザインが採用されています。
立山ロープウェイで谷をひとまたぎ 大観峰~黒部平へ
大観峰〜黒部平間は、立山ロープウェイで約7分間の移動です。全長1.7kmの区間には支柱が1本もなく、ワンスパン方式としては日本最長の長さを誇ります。車両には全方向に窓があり、乗車中は後立山連峰や黒部湖、秋の紅葉など、四季折々の景観を360度楽しむことができます。まさに動く展望台といえる空中移動です。
ケーブルカーで黒部平~黒部湖へ
黒部平から黒部湖までは黒部ケーブルカーで約5分の移動です。全長0.8km、最大勾配31度の区間を走ります。このケーブルカーは自然景観の保護と豪雪による被害を防ぐため、日本で唯一、全区間が地下を通るように設計されています。
【大迫力】黒部ダムと観光放水
黒部平からは、標高3,000m級の北アルプス・後立山連峰と立山連峰の雄大な景観、そして日本有数の規模を誇る黒部ダムを一望できます。観光シーズンは4月中旬から11月末までで、6月下旬から10月中旬にかけては迫力ある「観光放水」が行われ、多くの観光客で賑わいます。
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黒部ダム観光の魅力を徹底解説
黒部ダム観光の魅力を徹底解説はこちら。ベストシーズンや服装、アクセス、グルメなど、黒部ダム観光に必要な情報をまとめています。黒部ダム観光を検討中の方、必見です。
黒部ダム観光の魅力を徹底解説長野県側に通り抜ける場合
黒部ダムからは関電トンネル電気バスに乗車し、長野県の扇沢駅に行くことができます。バスは黒部ダム建設時に資材搬送用として掘削されたトンネル内を通り、所要時間は約16分です。なお、立山駅に車でアクセスした場合は、黒部ダムで折り返すルートがおすすめです。
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自家用車を回送してくれるサービス
自家用車の場合は、立山駅で自家用車を預けて扇沢まで車を回送してくれるお店もあります。
立山駅からアルペンルートに入り、扇沢駅(長野県)に通り抜けることもできます。
立山黒部アルペンルートのアクセス・見どころ・服装など
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立山黒部アルペンルートへのアクセス方法・季節ごとの服装・見どころスポット・観光の楽しみ方は、こちらの記事で紹介しています。
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