合掌造りとは?五箇山・白川郷それぞれの特徴や五箇山の世界遺産「相倉集落」「菅沼集落」での楽しみ方をご紹介します-1

合掌造りとは?五箇山・白川郷それぞれの特徴や五箇山の世界遺産「相倉集落」「菅沼集落」での楽しみ方をご紹介します

急勾配の茅葺き屋根が特徴的な「合掌造り家屋」は、日本有数の豪雪地帯で育まれた生活の知恵の結晶です。
富山県五箇山と岐阜県白川郷の合掌造り集落は、1995年に世界文化遺産に登録され、今なお人々が実際に生活する「生きた文化遺産」として世界中から注目されています。この記事では、合掌造りの歴史や構造的特徴から、代表的な地域の魅力まで徹底解説!四季折々に表情を変える合掌造り集落を訪れるのに最適な時期や見どころ、マナーもご紹介します。

日本の知恵が生んだ独自の建築様式「合掌造り」とは?

合掌造りとは、独特の三角屋根が特徴の建築様式。
ただ見た目が美しいだけでなく、日本の厳しい自然環境を生き抜くための先人たちの知恵と工夫が凝縮されており、まさに“生きた建築遺産”と言えるものです。
この類まれな建築様式は、ドイツの建築家ブルーノ・タウトが「構造が合理的であり論理的であるという点においては、日本全国を通じてまったく独特の存在」と評し、世界的にも注目されるようになりました。

そして1995年、この「合掌造り」が息づく富山県の南砺市相倉(あいのくら)・菅沼(すがぬま)と、岐阜県の大野郡白川村荻町の3つの集落が、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。
これは貴重な建造物の保存にとどまらず、豪雪地帯で助け合いながら暮らしてきた「結(ゆい)」という互助制度、人々が自然と共生してきた歴史と文化が評価された結果です。

特に富山県の五箇山合掌造り集落は、現在も人々の生活が営まれる素朴で静かな集落として、訪れる人々に日本の原風景と温かな暮らしを感じさせてくれます。
この神秘的な世界遺産「合掌造り」の深い魅力と秘密を紐解いていきましょう。

驚きの構造美~合掌造りの歴史と建築技術・特徴~

合掌造りの起源は古く、現存する家屋の多くは江戸時代初期から明治時代にかけて建てられたものと言われています。
その名の通り「手を合わせて合掌したときの腕の形」に由来し、急勾配の美しい茅葺き屋根が最大の特徴で、その傾斜はなんと60度になります。
これは、日本有数の豪雪地帯である五箇山・白川郷の厳しい冬を乗り越えるための先人たちの知恵で、湿って重い雪を自然に滑り落とすことで、建物の倒壊を防ぎ、屋根を長持ちさせる役割を果たしています。

また、この伝統建築技術の真髄は、屋根は釘などの金物を一切使わず、木材同士を組み合わせ、藁縄やマンサクの若木(ネソ)でしっかりと結びつける構造にあります。 特に、屋根を支える太いガッショウ(屋根材)の下端を鉛筆のように削った「駒尻(こまじり)」と呼ばれる技法など、木材を巧みに組み合わせることで、地震や風の力をしなやかに受け流す工夫が施されています。

屋根を葺く茅(かや)は主にススキの仲間のカリヤスが使われています。通気性・断熱性・吸音性に優れ、五箇山では葺き替えのときに屋根からおろされた古い茅は、昔から田畑を肥やす堆肥として再利用されています。まさに天然のエコ素材です。
葺き替えには高い技術と多くの人手が必要で、15年~20年に一度の大仕事となります。そうした作業も、地域の人々が互いに助け合う「結」の制度のおかげで支えられてきました。
昔ながらの暮らしの知恵と絆が、今も合掌造り集落の美しい景観を守り続けています。

※屋根の葺き替え作業について現在、五箇山では富山県西部森林組合が作業されています。

家の中にも、先人の工夫が随所に見られます。
特に広い屋根裏は、2〜5層の多層構造になっていて、この地で暮らす人々の生活を支える主要産業であった養蚕の作業場としても大いに活用されてきました。
囲炉裏の煙がすのこ状の天井を通り抜けて屋根裏に行き渡ることで蚕の飼育に適した温度を保ち、同時に茅や木材を虫や腐食から守る効果にもつながっていたようです。
このように、住まいでありながら生産の場でもある多機能性こそ、厳しい自然環境の中で暮らしと産業を両立させた、合掌造りの構造美と言えるでしょう。

五箇山と白川郷の特色

合掌造りの外観や内部構造にも、違いが表れています。

白川郷の合掌造り家屋は、屋根の棟を谷の流れに沿った南北方向に建てられた家屋が多く「平入り」の家かほとんどで、強い季節風を受け流しつつ、屋根への日照量を調整することで、夏は涼しく過ごせます。
また、屋根に煙抜きがない家屋が多いのも特徴です。

富山県の五箇山(相倉・菅沼集落)では、湿って重い雪が多く降るため、白川郷よりもさらに屋根の勾配が急な家屋が多く見られます。出入り口も屋根の妻側(三角形に見える側)の下に設けられる「妻入り」様式が一般的で、土間のある家が多く、煙抜きを備えた家屋も多く見られます。
白川郷とは異なり、建物の向きは自由に建てられており、統一感よりも自然環境との折り合いをつけながら、限られた平地を有効に活用し集落がつくられました。それは自然の造形美といえるでしょう。

また、より静かで落ち着いた雰囲気の中、昔ながらの人々の暮らしが息づく日本の原風景をじっくり味わえるのも五箇山の大きな魅力です。

屋根の茅の葺き方にも興味深い違いがあります。
白川郷では、茅材を縦向きに配置し、一度に片面全体を葺き替える方法が採用されており、葺き厚も約80cmと分厚いのが特徴です。
これにより、40年から60年ほど屋根を維持できるとされています。

五箇山では、茅の切断面を下向きに配置する「ハフ結い」と呼ばれる技法が使われることがあり、葺き替えは片面を半分ずつ行われるのが主流です。
葺き厚みも約60〜70cmと比較的薄めで、分割した部分をおおむね10年ごとに葺き替えるのが伝統的な方法です。

富山県五箇山の合掌造り集落

富山県南砺市の山奥深くにひっそりと佇む「五箇山合掌造り集落」は、まるで時が止まったかのような、日本の原風景が広がります。
五箇山は、赤尾谷・上梨谷・下梨谷・小谷・利賀谷の5つの谷間(やま)から構成された集落群の総称と云われています。1,500m級の山々に囲まれ、冬には2~3m、多い年で4m以上もの雪が降り積もる、日本有数の豪雪地帯として知られています。かつては交通の便が悪く、「秘境」と呼ばれ外界から隔絶された場所でしたが、この厳しい自然環境こそが、五箇山独自の文化と合掌造りを育む土壌となりました。

「相倉合掌造り集落」の見どころ
五箇山を代表する集落の一つが「相倉合掌造り集落」です。標高約400mの段丘上に広がるこの集落には、現在でも20棟もの合掌造り家屋が現存しています。
相倉集落の最大の魅力は、素朴な昔ながらの山村の雰囲気を深く味わえること。集落内に民宿があり合掌造りの宿に泊まることもできます。集落に入ってすぐの場所にある展望エリアからは、美しい田んぼや石垣、そして周囲の山々に囲まれた合掌造り家屋の全景を一望でき、絶好の撮影スポットとなっています。集落内には、合掌造りをそのまま利用した資料館(相倉民俗館・伝統産業館)や、五箇山和紙の手漉き体験ができる体験館などもあります。
また、季節ごとに異なる表情を見せるライトアップイベントも開催されており、水田に映る「逆さ合掌」や黄金色の稲穂、そして雪に覆われた幻想的な冬景色は、訪れる人々を魅了します。

「相倉合掌造り集落」スポット紹介

  • 相倉集落の奥にたたずむ2軒の民俗館

    相倉民俗館・伝統産業館

    五箇山の先人の暮らしが手に取るように実感できます。

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  • 五箇山和紙漉き体験館

    五箇山和紙漉き体験館

    和紙各種、民芸品、和紙の灯り、雑貨など多彩な和紙製品もご覧ください。

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  • 展示館 勇助

    展示館 勇助

    養蚕業を営んでいた当時がわかる展示資料館。

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  • 旬を一度に味わえる「まつや定食」

    お休み処・茶屋 まつや

    五箇山の恵みを堪能できる合掌造りの茶屋。

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  • 合掌茶屋 相倉屋

    合掌茶屋 相倉屋

    五箇山を代表するお土産がそろうお土産店兼お食事処。

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  • 合掌の宿庄七

    合掌の宿庄七

    囲炉裏を囲む至福のひととき 五箇山の自然の恵みと季節の幸に舌鼓

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相倉合掌造り集落MAP

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「菅沼合掌造り集落」の見どころ
相倉集落から車で約15分ほど離れた場所にある「菅沼合掌造り集落」も、五箇山を代表する集落です。庄川沿いのわずかな段丘に、9棟の合掌造り家屋がこぢんまりと佇み、穏やかでのどかな里山の風景が広がっています。
菅沼集落は、相倉よりもさらに小規模で、川沿いの風景とあわせて、よりのんびりとした時間を過ごしたい方におすすめです。展望広場駐車場から歩いて国道沿いを下ると、小規模ながらも美しい合掌造り集落の全景を見渡すことができます。五箇山の歴史と伝統を学ぶことができる「塩硝の館」や、当時の生活用具が約200点展示されている「五箇山民俗館」、五箇山豆腐や川魚、山菜などが楽しめるお食事処や喫茶店などの施設も充実しています。
菅沼集落でも、季節に合わせたライトアップイベントが定期的に開催されており、春の夜風に包まれる「春の宵」や、白銀の世界に浮かび上がる「雪あかり」は、訪れる人の心を温かく包み込む幻想的な光景を生み出します。

「菅沼合掌造り集落」のスポット

  • 五箇山民俗館の向えに位置する塩硝の館

    塩硝の館

    かつての五箇山の一大産業-塩硝製造を学ぶことができます。

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  • 菅沼集落の中ほどに位置する五箇山民俗館

    五箇山民俗館

    菅沼で最も古い合掌造りの内部を改築した貴重な資料館。

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  • 五箇山食べ処 吾郎平

    五箇山食べ処 吾郎平

    五箇山ならではの岩魚、五箇山豆腐、山菜料理、そばなど味わえます。

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  • 茶房 掌

    茶房 掌

    大きな窓から合掌造り集落をながめながらひと休み。

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  • 土産・お休み処 あらい

    土産・お休み処 あらい

    五平餅、栃餅ぜんざい、ぼべらコロッケなど五箇山グルメが味わえます。

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  • 土産・食事処 天ぷら与八

    土産・食事処 天ぷら与八

    合掌造りの中で天ぷらや蕎麦・岩魚など五箇山の幸を堪能できます。

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  • かっぱ

    かっぱ

    五箇山の特産品を中心とした、富山のお土産が手に入ります。

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菅沼合掌造り集落MAP

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五箇山独自の特長
五箇山の合掌造りの家屋には、鍋の高さを自在に調節できる「自在鍵(じざいかぎ)」がある囲炉裏が見られます。暖房や調理だけでなく、煙による燻蒸効果で家屋を長持ちさせる重要な役割を担っていました。

五箇山は米作りに不向きな土地柄ゆえに、古くから「養蚕」「和紙」「塩硝(えんしょう:火薬の原料)」という三大産業が発展しました。和紙作りは冬の重要な仕事であり、五箇山和紙は国の伝統的工芸品に指定されています。また、塩硝は床下で秘密裏に製造され、加賀藩の軍事機密を支える重要な産業でした。

また、五箇山には「こきりこ節」や「麦屋節」といった日本最古ともいわれる独自の民謡が受け継がれており、毎年9月になるとその旋律は五箇山の山里に響き渡ります。

四季で変わる合掌造りの魅力

  • 春:雪解けと山菜の季節、新緑に映える茅葺き屋根

    春:雪解けと山菜の季節、新緑に映える茅葺き屋根

    雪が解け始める春の五箇山は、山々には新緑が芽吹きます。残雪と新緑のコントラストが目に鮮やかで、茅葺き屋根の合掌造り家屋が、萌える緑の中に美しく映えます。田植えの時期には、水田に逆さに映る合掌造りが幻想的な「逆さ合掌」として、五箇山ならではの絶景を作り出します。この季節には、山の恵みである滋味豊かな山菜料理も楽しめます。

  • 夏:青空と緑のコントラスト、涼やかな里山風景

    夏:青空と緑のコントラスト、涼やかな里山風景

    夏の五箇山は、青い空と深い緑のコントラストが圧巻です。合掌造りの家々を囲む山々は濃さを増した緑で覆われ、どこか涼やかな里山の雰囲気に包まれます。都会の喧騒を忘れ、静かな山里を散策するのに最適な季節。田んぼでは青々とした稲が風に揺れ、蝉の声が響く中、昔ながらの農村風景が広がります。

  • 秋:紅葉に彩られた集落の美しさ

    秋:紅葉に彩られた集落の美しさ

    山々が燃えるような紅葉に染まる秋、合掌造り集落は一年で最も色彩豊かな表情を見せます。茅葺き屋根の温かな色合いと、赤や黄に染まった木々のコントラストが絶妙な美しさを演出。相倉集落では、黄金色に輝く稲穂を乾燥させるための「稲穂ハサ掛けライトアップ」が行われ、幻想的な光景が広がり山里の豊かな実りを感じることができます。

  • 冬:雪景色に包まれた幻想的な光景、ライトアップイベント

    冬:雪景色に包まれた幻想的な光景、ライトアップイベント

    五箇山の冬は、合掌造りの真価が最も輝く季節です。雪に覆われることで白銀の世界に溶け込み、息をのむほど幻想的な光景を生み出します。この時期に開催されるライトアップイベントは必見です。夕闇に浮かび上がる合掌造り家屋の柔らかな光は、別世界に迷い込んだかのような非日常の光景を生み出します。

Column

相倉合掌造り集落ライトアップの見所-1

相倉合掌造り集落ライトアップの見所

年3回開催される相倉合掌造り集落の特別なライトアップイベント。春の「水田逆さ合掌」、秋の「稲穂ハサ掛け」、冬の「雪原に浮かぶ日本の原風景」など、四季折々の幻想的な光景を、合掌造り家屋に暮らす地元ライターが、混雑を避ける裏ワザも交えて紹介しています。

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合掌造りで過ごす非日常体験

五箇山の合掌造り民宿に泊まると、茅葺き屋根の下で囲炉裏を囲み、昔ながらの生活を体感できます。季節の山菜や岩魚の炭火焼、五箇山豆腐など、地元食材を使った郷土料理が食卓に並び、素朴で温かなもてなしに心が和みます。

また、五箇山ならではの伝統文化に触れることができる施設もあります。和紙漉き体験館では自分だけの和紙づくりに挑戦でき、こきりこ民芸ではささら編み体験ができます。村上家では、ささらという楽器を使った「こきりこ踊り」を間近で鑑賞・体験できます。

地元住民との交流も大きな魅力の一つ。宿の主人や地域の方々と語らいながら、五箇山の歴史や暮らしを深く知ることができます。
ただし、実際に住民が生活している集落のため、静かな環境への配慮と伝統文化への敬意を持ってマナーを守り訪れましょう。

Column

五箇山ならではの伝統行事-1

五箇山ならではの伝統行事

毎年9月25日・26日に開催される「こきりこ祭り」では、日本最古の民謡とされる「こきりこ節」が白山宮で奉納されます。地域の人々と一緒に輪になって踊る「総踊り」では、訪れた人もささらを手に、参加することができます。
9月23日には「五箇山麦屋まつり」が開催され、正調麦屋踊りや五箇山民謡の数々を鑑賞できます。

旅の魅力を耳で感じる! 富山を代表する民謡「おわら」「こきりこ」「むぎや」

五箇山の観光モデルコース

  • ◆世界遺産に泊まる◆里山料理&天然の生け簀『富山湾』

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  • 民芸のまちを巡る7時間。八尾、五箇山周遊コース

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未来へつなぐ合掌造り

五箇山の美しい合掌造り集落を支えているのは、何百年も受け継がれてきた茅葺き技術です。屋根材となる茅(コガヤ(カリヤス))は、集落周辺の急斜面に設けられた専用の茅場で栽培されています。全国でも8か所しか現存しないコガヤの産地のうち、2か所が五箇山にあり、相倉茅場では年間約6千束、上平茅場では約5千束の茅が収穫され、文化庁の「ふるさと文化財の森」に選ばれています。

茅場の管理は、春の下草刈りから秋の茅刈り、束作り、乾燥・保管まで、一年を通じて行われる緻密な作業です。しかし、現在の茅の自給率は相倉集落で80%、菅沼集落では50%まで落ち込み、職人の後継者不足も深刻な課題となっています。

世界遺産・五箇山の合掌造り集落は、観光と保存のバランスが求められる貴重な文化遺産です。過疎化や担い手不足により地域の活力が低下する中、住民生活や景観に配慮しながら、持続可能な観光地づくりが進められています。

訪問者として私たちができることは、まず基本的なマナーを守ること。
・指定の場所以外は禁煙
・田畑・軒下を含む民家・私有地に立ち入らない
・草木は採取しない
・住民の車に道を譲る
・観光できる時間を守る

など、実際に住民が生活する集落への配慮が不可欠です。

さらに積極的な貢献として、保存協力金の支払いや地元での宿泊・食事により地域経済を支援するなど、一人ひとりの責任ある行動が、この美しい文化遺産を未来へとつないでいきます。

「五箇山合掌造り集落」訪問のための基本ガイド

五箇山は山間部に位置するため、鉄道駅はありませんが、バスや自家用車でのアクセスが可能です。

■公共交通機関をご利用の場合
JR高岡駅・新高岡駅から:加越能バス運行の「世界遺産バス」が便利です。相倉集落の「相倉口」バス停まで約1時間20分、菅沼集落の「菅沼」バス停まで約1時間30分。
JR城端線城端駅から:バスで相倉口まで約25分、菅沼まで約40分。

冬期はバスの運休・減便の可能性があるため、事前に運行状況をご確認ください。雪道が不安な方にはバス利用がおすすめです。

■自家用車をご利用の場合
東海北陸自動車道「五箇山IC」から相倉合掌造り集落へは約20分、菅沼合掌造り集落へは約2分。

駐車場の利用:集落の中心部への車の乗り入れは禁止されており、入口の駐車場をご利用ください。週末の昼間は混雑するため、午前10時までの到着がおすすめです。

冬期アクセス:五箇山は日本有数の豪雪地帯のため、必ずスタッドレスタイヤを装着し、できれば4WD車でお越しください。道路は毎日除雪されています。

各集落の営業時間
● 相倉合掌造り集落(富山県南砺市相倉)

8:30~17:00
※注意:通常は17時以降・日暮れ後の集落内立ち入りは制限されています。 夜間ライトアップイベント・窓灯り鑑賞日、開催時のみ特例で20時まで入場可能です。

● 菅沼合掌造り集落(富山県南砺市菅沼)
4月~11月は8:00~17:00、12月~3月は9:00~17:00(駐車場入場は16:00まで)。
※休業日:12月31日~1月1日。

※注意:両集落ともに日没後から早朝の立ち入り・散策はできません。

服装の季節別アドバイス
五箇山は四季折々の美しい表情を見せますが、気候も大きく変化します。
集落内や展望台への道は坂道もあるので、ウォーキングシューズやスニーカーなどの歩きやすい靴で訪れましょう。

【春(4月~5月)】 新緑が美しい季節ですが、肌寒い日もあります。
・薄手のダウンジャケット、カーディガン、薄手のブルゾンなど、重ね着できるもの。
・4月上旬~中旬は残雪が見られることもあります。
【夏(6月~8月)】 緑が濃さを増し、農作業風景が見られます。
・薄手の長袖Tシャツや半袖。
・8月前半はアブやオロロ(白アブ)が出るため、長袖の羽織り物や虫よけスプレーがあると便利です。スカートは避けた方が良いでしょう。
・梅雨の時期(7月中旬)は比較的観光客が少ないので、静かに散策したい方におすすめです。
【秋(9月~11月)】 紅葉が美しい季節です。
・カーディガンやブルゾン、薄手のコートや厚手のジャケットなど。11月下旬には雪が降る可能性もあるため、ダウンジャケットや厚手のコートを準備しましょう。
・モミジやカエデは少なく、ブナやトチ、ナラなどの黄色~橙色の紅葉が特徴です。
【冬(12月~3月)】 豪雪地帯ならではの幻想的な銀世界が広がりますが、最も厳しい季節です。
・完全な冬装備:ニット、マフラー、帽子、手袋など、徹底した防寒対策を。
・長靴、スノーブーツ、スノーシューズが特におすすめです。
・防水性があり、くるぶし以上、できればふくらはぎ以上の長さがある滑りにくい靴を選び、替えの靴下も忘れずに。
・足元から冷えるため、靴下2枚履きも有効です。
・積雪時は屋根から雪が落ちることがあるため、建物の下や木の下を歩く際は十分注意してください。

 

五箇山MAP

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