「世界で最も美しい湾クラブ」加盟 神秘の海 富山湾-1

「世界で最も美しい湾クラブ」加盟 神秘の海 富山湾

2014年10月18日、富山湾は「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しました。
「世界で最も美しい湾クラブ」とは、フランス・ヴァンヌ市に本部を置く非政府組織で、世界遺産のフランス・モンサンミッシェル湾やベトナム・ハロン湾など世界の名立たる湾が加盟し、湾を活用した観光振興と資源の保全を目的に活動しています。(1997年設立)
それでは、世界が認めた富山湾の魅力に迫りましょう!

富山湾加盟認定のポイント

富山湾は、海越しに3,000m級の立山連峰を望む世界でも稀な景観や、県民総ぐるみで環境や魅力を守り続けてきたことが高く評価され、2014年10月18日に「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しました。
2019年10月には日本初となる「世界で最も美しい湾クラブ」世界総会が富山県で開催され、世界15カ国・地域から過去最多の33湾128名をお迎えし、富山県の自然環境、歴史・文化、新鮮な富山湾の幸など、多彩な魅力や環境保全等の取組みを世界に発信する絶好の機会となりました。

類稀なる恵まれた地形

立山連峰をはじめとした標高3,000m級の北アルプスから、一気に水深1,000mの海底に到達する富山湾は、急峻さでは世界にも類を見ない、ダイナミックな地形。この「高低差4,000m」の奇跡的な地形の海底にある海底谷は、海の青さが一段と濃く見えることから「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれています。
北アルプスの山々に降り注ぐ雪は、雪解け水となり、清冽な水が7大河川となって、富山湾に豊富に流れ出します。急流で栄養分や酸素を多く含む水は、湾を循環し、芳醇な海を育みます。
富山湾の表層には、河川等の影響を受けた塩分の低い「沿岸表層水」があり、その下層から200m~300m付近には「対馬暖流系水」が流れます。さらに水深300m以深には低温の「海洋深層水」が流れ、日本海に分布する約800種の魚のうち約500種が生息するといわれるほど、多種多彩な魚の宝庫となっています。

天然の生け簀 富山湾のとれたて新鮮(きときと)な魚介!

暖流系や冷水系、深海系などの様々な魚種を集める海水の3層構造や、栄養豊富な雪解け水、魚の格好の住みかとなる海底谷(藍瓶)からなる富山湾は、多彩で美味しい魚介を生み出す天然の生け簀。
さらに、地形の急峻さゆえに漁場から港までの距離が近く、まさに生け簀から魚をすくうがごとく鮮度が落ちる間もなく運べます。
脂がのって身が引き締まった氷見の寒ブリ、丸々と太り刺身や釜揚げが美味しいホタルイカ、濃厚で上品な甘味のシロエビ、肉厚な身と濃厚なミソが人気の紅ズワイガニ(高志の紅ガニ)など、多種多様な海の幸が一年を通して水揚げされています。
また、鮮度抜群の富山湾の地魚をネタにした富山でしか味わえない「富山湾鮨」もおすすめです。
とれたて新鮮な富山湾の恵みを是非ご賞味あれ!

Column

世界が注目!魚にやさしい定置網漁業-1

世界が注目!魚にやさしい定置網漁業

「越中式定置網漁」は江戸時代から富山湾で続いている漁法。「魚を傷つけない」「捕り過ぎない」などの工夫があり、環境にやさしい漁法です。
2021年2月には、「氷見の持続可能な定置網漁業」が日本農業遺産に認定されました。
越中式定置網漁発祥の地・氷見市にある氷見市漁業文化交流センター「ひみの海探検館」では、定置網漁を含む氷見の漁村文化を体験・体感できます。

氷見市漁業文化交流センター

神秘の海・富山湾の幻想美

対岸の景色や海上の船などが浮き上がったり逆さまに見えたりする「蜃気楼」、何千何万ものホタルイカの大群が青白い光の帯となって海岸付近まで押し寄せる「ホタルイカ群遊海面」や海底で発見された古代の森「魚津埋没林」など、富山湾では幻想的で神秘的な多くの自然現象が見られます。「ホタルイカ群遊海面」と「魚津埋没林」は、国の特別天然記念物にも指定されています。

古くから愛される景勝の地

海越しに3,000m級の立山連峰が眺められるのは、世界的にも例のない絶景です。
日本最古の歌集「万葉集」で大伴家持に歌われるなど、古くから景勝の地として愛されてきました。
雨晴海岸(高岡市)の数多くの岩礁から成る「有磯海」の海景は、松尾芭蕉の「おくのほそ道」の風景地として国の名勝に指定されています。

海で暮らす人々の伝統 ~祈りと祭り~

富山湾沿岸の地域には、穢れや厄を払い、豊漁や漁師の無事を願う様々な行事があります。
高さ16m、重さ約5トンのそり台に立てた船形の万燈を、若者たちが曳きまわす「魚津のタテモン行事」(国指定重要無形民俗文化財・ユネスコ無形文化遺産登録)や、紙や野菜でできたヒトガタ(人形)を高さ4m程の大きなたいまつに飾り付け、火をつけて海に流す「滑川のネブタ流し」(国指定重要無形民俗文化財)、昼は花山、夜は提灯山の姿で町を勇壮に引き廻す「放生津八幡宮祭の曳山・築山行事(新湊曳山まつり)」(国指定重要無形民俗文化財)など、海沿い各地で海の暮らしを彩り、季節を感じさせる行事が行われています。

開かれた港へ!「国際拠点港湾」伏木富山港

「国際拠点港湾」伏木富山港は、工業原料、エネルギー、工業品などの輸出入を担う貿易拠点です。2011年に国から日本海側の「総合的拠点港」に選定されるとともに、「外航クルーズ(背後観光地クルーズ)」などの機能別拠点港にも選定され、大型クルーズ客船が寄港しています。

国際協力による海洋環境保全活動

NOWPAP(北西太平洋地域海行動計画)本部事務局が富山県に設立され、日本、中国、韓国、ロシアの4か国が連携して、海辺の漂流物調査、海岸清掃、人工衛星を活用したリモートセンシングによる海洋環境調査などに取り組んでいます。富山県では、海岸漂着物対策や水質環境などに関する計画をつくり、県・市町村・民間団体・地域住民などが一体となって、富山湾の美しい環境の保全に取り組んでいます。
 

もっと富山湾について知りたい方はこちら!

言葉では語りつくせない富山湾の魅力を動画でお届けします。
富山湾についてもっと知りたい!という方は以下のリンクから海辺の観光スポットもチェックしてみましょう!
富山湾について紹介するfacebookページToyama Bayや、民間団体美しい富山湾クラブのHPもご覧ください。
 

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