「 富山市ガラス美術館」(富山市)が世界に選ばれた理由に迫る!【2025年に行くべき52か所】
2025年が終わろうとしています。今年1月、富山市はアメリカの「The New York Times(ニューヨーク・タイムズ紙)」にて、「2025年 行くべき52カ所」に選ばれました。その中には「富山市ガラス美術館」も紹介されており、なぜ選ばれたのか?を紐解くカギとなる場所だと感じていました。
そこで、今回は2025年行くべき場所に選ばれたという事実を踏まえつつ、「来年も、再来年も、これから先も富山市を訪れてほしい!」という想いを込めて、「富山市ガラス美術館」と、その美術館が入る複合施設「TOYAMAキラリ」についてご紹介します。
複合施設「TOYAMAキラリ」とは?
富山市の中心部に位置し、ひときわ存在感を放つ建物があります。これが「富山市ガラス美術館」が入る複合施設「TOYAMAキラリ」です。館内には、美術館以外に、「富山市立図書館」や「Cafe小馬 キラリ店」などがあります。富山駅から市内電車環状線にて約12分「グランドプラザ前」下車 徒歩約2分、または、富山駅から市内電車南富山駅前行きにて約12分「西町」下車 徒歩約1分で到着します。
美術館の設計を手がけたのは、世界的建築家・隈研吾氏。建物の外観には御影石・ガラス・アルミが使われ、立山連峰を思わせるシャープで美しいデザインが特徴です。昼間は光を受けて輝き、夜は柔らかい灯りで浮かび上がる、時間帯によって異なる表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。
2015年に開館し、今年で10年を迎えます。館内は、富山県産の木材がふんだんに使われ、あたたかな木の香りとやわらかな光に包まれた、心地よい空間が広がっています。推薦者のクレイグ・モド氏は、この美術館を「木と光でそびえ立つ大聖堂」と表現しています。天井一面に広がるガラス窓からは自然光がやわらかく降りそそぎ、光を巧みに取り入れた建築は、まさに“木とガラスが輝く建築作品”といえる存在です。
ここを訪れ、改めて、こうした空間の美しさに触れると、なぜ、この場所が選ばれたのか…。その理由が自然と理解できる気がしました。
ガラスの街とやま
富山市は長年にわたりガラス工芸を育ててきた『ガラスの街』です。1991年に開校した「富山ガラス造形研究所」は、ガラス作家を育成する拠点として国内外から学生が集まり、数多くのプロの作家を輩出してきました。市内にはガラス工房もあり、「見て、触れて、作る」という体験を通して、ガラスの魅力を身近に感じることもできます。
こうした街全体のガラス文化を象徴するのが、「富山市ガラス美術館」です。ここからは、美術館の魅力や見どころについて詳しく解説していきます。
「富山市ガラス美術館」とは?
美術館では年間を通して、常設展と企画展が開催されています。展示は、定期的に入れ替わるため、何度訪れても新しい作品との出会いが楽しめます。館内は、フロアごとに分かれており、4階と6階が常設展、2階と3階が企画展となっています。まずは、1階の受付でチケットを購入し、6階まで行きましょう!
6階 常設展「グラス・アート・ガーデン」
6階は「グラス・アート・ガーデン」と呼ばれる常設展示フロアで、現代ガラス作家・デイル・チフーリの作品が展示されています。
富山をモチーフにした作品も手がけており、その代表が、写真の「トヤマ・フロート・ボート」です。この作品は、実際に神通川で使用されていた舟を土台に、大小さまざまな色鮮やかなガラス玉をあしらって構成されたそうです。ヒスイ色で表現されたガラス玉もあります。作品自体、とっても大きく、インパクトもありました。光を受けて輝くガラス玉が、富山の自然や水の豊かさを連想させ、訪れる人々を幻想的な世界へと導いてくれます。他にも惹かれる作品がたくさんあります。
実際、訪れて、間近で鑑賞してみてください。
4階 常設展「コレクション展」
4階は、富山市が30年にわたり収集してきたガラス美術館所蔵の現代ガラス作品を展示するフロアです。作品は、入れ替えを行いながら展示されています。
並ぶ作品ひとつひとつは、単なる吹きガラスにとどまらず、「ガラスという素材でどう表現するか」を作家さんが深く考え抜いて生み出したことが伝わってきます。正面から見るのはもちろん、横や斜めなど、角度を変えることでまったく違う姿を見せる作品もあり、その見ごたえに思わず見入っていました。このフロアでは、作品がケースに入っていないものも多く、間近で細部まで鑑賞できるのも大きな魅力です。数多く並ぶ作品の中から、「自分はどれが好きかな?」と好みの作品を探しながら巡ると、新しい気づきや感動に出会えるかもしれません。
2・3階 企画展
企画展では、2025年11月1日(土)から2026年1月25日(日)まで、開館10周年記念「めぐりあう今を映す -日本の現代ガラス 1975-2025」が開催されています。激動の50年を振り返る内容で、各時代を代表する作品や、ガラスの新たな可能性を切り開く斬新な作品が並ぶ、見応えたっぷりの展示です。白色を基調とした明るい空間が広がり、作品そのものの色彩や造形がより際立つ展示構成となっていました。余白のあるシンプルなレイアウトが作品の存在感を引き立て、ひとつひとつをじっくりと鑑賞できます。
「本当にこれがガラスでできているの?」と驚くような作品も多く、ガラスという素材が持つ奥深さを改めて感じられる内容でした。年間を通して、さまざまな企画展が行われます。「富山市ガラス美術館」は、こうした発見や感動を通して、ガラスの新たな魅力に出会える場所だと改めて、実感しました。
2階 Cafe 小馬 キラリ店
ホイップクリームがたっぷりのった「ウインナー珈琲」。目で楽しめるビジュアル、口に運ぶと、濃厚で香り高いコーヒーの苦みと、ふわふわの甘いクリームが絶妙に混ざり合い、やさしくまろやかに!クリームの甘さがコーヒーのコクを引き立て、最後の一口までほっとする味わいでした。寒い日や美術館鑑賞の後の一息にぴったりの、心が温まる一杯です。
美術館の2階にある「Cafe 小馬 キラリ店」。鑑賞後のちょっとひと休みにぜひ!
お店No.1の「ウインナー珈琲」をはじめ、ドリンクやサンドイッチ、スイーツが楽しめます。特に4色のクリームソーダ(メロン・レモン・ブルーハワイ・いちご)は、見た目も鮮やかでフォトジェニック!提供されるグラスは、地元「富山ガラス工房」で作られたオリジナルで、例えば、メロンソーダには1つ1つ、このお店のために作られたという「ヒスイ色のグラス」が使われています。
窓際の席からは、路面電車が通る街並みや、晴れた日には立山連峰を望むことも。美術館でのひとときを、さらに特別な時間にしてくれるカフェです。
2階 ミュージアムショップ
2階の「ミュージアムショップ」で、ぜひお土産を!地元作家さんが手がけたガラス製品(箸置き・器など)が豊富に並んでいます。色合いや形もさまざまで、どれも「素敵!」と手に取りたくなるものばかり。思わず“自分へのご褒美”に欲しくなりました。富山ならではの色ガラスを使ったアイテムや、美術館オリジナルグッズも充実しており、旅の記念にもぴったり!ぜひ、立ち寄ってみてください。
「富山市立図書館(本館)」の紹介
「TOYAMAキラリ」には、美術館だけでなく「富山市立図書館(本館)」も併設されています。ガラス作品を鑑賞したあと、アートやデザインの本を手に取ったり、静かに学んだりできる、文化と学びが一体となった空間です。蔵書は約45万冊。児童書から、専門書、視聴覚資料までそろっています。世代や目的に応じてフロアや資料が分かれており、親子での利用も楽しめ、誰でも気軽に訪れやすい、街中の便利な文化拠点施設です。
旅行中の方も、手続きをすれば本を借りることができ、旅の合間も読書が楽しめます。
「富山」について紹介されているコーナー、子どもたちがテーブルやいすに座って本を読める場所、赤ちゃん連れでも靴を脱いで読み聞かせができるスペースがあり、家族みんなで楽しめる空間が用意されています。
子どもが小さいころから、何度も訪れ、ここを利用しています。晴れの日はもちろん、雨の日でもゆったり過ごせるので、オススメです。
最後に・・・
「2025年に行くべき52カ所」に選ばれた富山市。その理由や背景には、隈研吾氏が設計した「富山市ガラス美術館」をはじめ、伝統行事「おわら風の盆」など、富山ならではの魅力が数多くあります。下記リンクでは、地元ライターさんが紹介する「居酒屋 飛弾」、「カレー屋 スズキーマ」、「珈琲駅ブルートレイン」など、思わず立ち寄りたくなるスポットがまとめてあります。
ぜひ、2025年が終わっても、変わらない富山の奥深い魅力を感じに訪れてみてください。
Column
毎年、秋にグランドプラザで写真部の写真展も開催されています。また、街中にはポスターも掲示されます。
AMAZING TOYAMAフォトアルバムをご覧ください!
富山市民が写真を通じて街の魅力を発信する「アメイジングトヤマ写真部(私も所属しています)」。日々の暮らしの中で出会った富山市ならではの風景や人々の表情、街の息づかいを切り取り、写真でPRしています。その作品集「AMAZING TOYAMAフォトアルバム」も公開中です。実際に暮らす市民だからこそ写し出せる『リアルな富山の素晴らしさ』が詰まった写真ばかりです。ぜひ一度ご覧になり、街の新たな魅力を感じてみてください。なぜ、富山市が選ばれたのか、わかると思います。私も「富山」が大好きです!
AMAZING TOYAMAフォトアルバム