【日本まちあるきフォーラムin高岡】初開催!“稼げる観光地”への方策を学ぶ
高岡、そして富山県を稼げる観光地へ――。
2026年5月16日、17日に高岡市で「日本まちあるきフォーラムin高岡」が初開催される。講演やパネルディスカッション、実際に市内を「まちあるき」するエクスカーションを通じて、観光事業者をはじめ、自治体、企業、市民が、観光から利益を生み出し地域振興につなげるための方策を学ぶ場となる。
同フォーラムの見どころを紹介する。
北陸初!フォーラムや分科会で学ぶ「まちあるき」
「日本まちあるきフォーラム」は2011年に長崎県で開催されたのを皮切りに、青森県八戸市や千葉県佐原市などで開かれ、今回で11回目。北陸地方での開催は初めてとなる。「まちあるき」に関わる観光ガイドの養成と関連事業者の意識向上を目的としており、高岡開催では約100人の来場を見込む。
16日に高岡市の高岡商工ビルにて本大会、17日に同市内でエクスカーションが開かれる。参加費は本大会4,000円で、本大会後の懇親会(6,000円)や夜のまちあるき(5,000円)も予定されている。 翌17日のエクスカーションは5つあり、参加費は3,500~8,500円となっている。申し込みは5月7日までで、公式ホームページから受け付けている。
稼げる観光へ ガイドのスキルと意識向上図る
なぜ「稼げる観光」を目指すのか。背景には、観光ガイドの報酬が対価に見合わず、「趣味」や「ボランティア」の延長として扱われがちな現状がある。物価高で賃上げが求められる今においても、ガイド料金が低く設定されているケースは多い。また、ガイド側も料金が高いと「その金額に見合う案内をしなければならない」と負担を感じ、依頼を受けるのをためらう場合もあるという。フォーラムを通じてガイドスキルと意識の向上を図り、「稼げる観光」の実現につなげたい考えだ。
2024(令和6)年度、高岡市の観光客入込数は約312万人で、コロナ前の2019(令和元)年の約371万人に戻りつつある。江戸時代に城下町・商工都市として栄えた歴史文化が息づく高岡市へ、さらなる観光客を呼び込むためにも、フォーラムで用意された多彩なプログラムを学び、今後の地元観光地の在り方を考える機会としたい。
観光ガイドだから紹介できる魅力あふれる高岡旅
普段、観光ガイドはどのような活動をしているのだろうか。同フォーラム実行委員会の沢田真弓さんは、「とやま観光塾」の認定ガイドとして高岡市内の観光ガイドを務めている。
「単に観光名所を案内文そのままに紹介するのではなく、いかにお客様に楽しんでもらってリピーターになっていただくかを心掛けています」と話す。
日本三大仏の高岡大仏や伝統的建造物群保存地区の金屋町や山町筋、加賀藩前田利家公の菩提寺の瑞龍寺といった観光名所を、独自のスキルを活かして案内している。
例えば、高岡大仏では、普段上がれないような台座に上がらせてもらったり、住職の話を聞かせてもらったりなど、ガイドツアーならではの体験を用意している。また、地元の人との交流の場を設けたり、地元グルメを紹介してお土産の購入につなげたりするなど、地域に経済効果をもたらすための工夫も忘れない。
観光客の旅の記憶に残り、心から楽しんでもらえる”エンターテイメントガイド”がモットーだ。
話術やコースづくり学ぶ 多彩分科会と夜の企画
本大会でははじめに、ガイド育成など観光の質の向上に取り組む法人「株式会社インアウトバウンド東北」の西谷雷佐代表が「地域に"稼ぐガイド"がなぜ必要なのか?〜持続可能な観光地域づくりとガイドの関係性〜」と題して講演する。
続いて4つの分科会が開かれる。ガイドとしての話術を磨くもの、高岡市の伝統産業へ理解を深めるもの、ニッチな観光コースの作り方を考えるものなど、参加者が学びたいテーマに沿った内容が用意されている。
本大会後の懇親会では、富山の郷土料理が振る舞われるほか、伝統芸能の獅子舞の披露も予定されている。続いて「夜のまちあるき」と題し、高岡大仏と近年話題の大仏飲食店街をめぐり、地酒を味わうなど、夜の散策ならではの楽しみが用意されている。
高校生考案企画から漫画のゆかりの地めぐりまで 多彩なエクスカーション
翌5月17日は5つのエクスカーションが実施される。高岡市の高校生が考案したまちあるきコースといったユニークな企画をはじめ、高岡出身の漫画家「藤子・F・不二雄」ゆかりの場所をめぐるもの、山町筋や金屋町といった伝統的な街並みを元市長と散策するツアーなどが計画されており、高岡市をさらに好きになる内容が揃っている。
観光関心層に参加呼びかけ 本番へ準備進む
先日には実行委員会が開かれ、メンバーらがフォーラムで着用する統一ウェアの選定や、担当分担各種手配などについて再確認し、本番に向けて気を引き締めていた。
高岡市で旅行業を営む同フォーラムの森千春事務局長は「富山県は観光素材のポテンシャルは高い一方で、その活用が十分とは言えず、ガイドがボランティア業務としてとらえられている側面もあります。稼げるガイドとして成長し活躍できれば、地域の観光振興につながります。観光に興味のある方は是非参加して下さい」と呼び掛けている。