富山市中心部の「社食めぐり」穴場ランチスポット5店!
「社員食堂」と聞くと関係者しか利用できない場所を思い浮かべる人も多い。しかし富山市中心部には、一般客も利用できる"社食"的な食事処が点在する。ボリューム満点で価格も手頃。地元で働く人に愛される穴場ランチを5店巡った。
【富山県農協会館・おりーぶ】熱々のミックスフライ定食にがっつく
まず初めは、富山市新総曲輪(しんそうがわ)の「富山県農協会館」地下一階の喫茶「おりーぶ」。1980年創業で45年以上の歴史を刻む同店は、正午になると店内100席がすぐに埋まるほどの人気店だ。ボリュームのある980円の日替わり定食が看板で、この日の日替わりは「海鮮Mixフライ定食」。迷うことなく注文した。
運ばれてきた定食には、ごろっと大きな自家製カニクリームコロッケをはじめ、カキと白身フライが揚げたてのまま堂々と並んでいる。
さっそくカニクリームコロッケにかじりつく。衣がしゃおっ、と香ばしい音を立てた瞬間、熱々の具がすかさず口内へ進撃してきて、思わず「熱っ」と声が漏れる。咀嚼すると、濃厚なクリームとカニの芳醇な香りがじんわりと広がる。その余韻を抱えたまま白米をかきこむ。JAから卸された米はもちろん富山県産。艶やかさとほどよい粘りがあり、相性抜群だ。
ふわふわな白身魚、磯の香りと旨味が詰まったカキフライもおかずとして十分な存在感を放ち、三つ葉の味噌汁をすすり、最後に番茶で心を整える。満腹幸福のひと時がここに成立した。
同店はこのほか、厚切りハムカツ定食やカレーもおすすめだ。
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【北日本新聞社・つるぎ】10階から見渡す絶景を前に「さばみそ煮」を食す
続いては、富山県の地元紙・北日本新聞社。富山市安住町(あずみちょう)の本社ビル10階にある食堂「つるぎ」を訪ねた。
店一番の特徴は、最上階ならではの眺望が楽しめること。雄々しい立山連峰を背景に、県庁前公園や富山市役所の意匠的な建物を見渡せる。窓際の席に腰かけ、食事をしながら風光明媚な景色を望むひと時は、ランチの味わいをより一層引き立ててくれるだろう。
雪化粧をまとった立山連峰がくっきりと見える、冬の晴れた日には特に訪ねたい場所だ。
店のメインメニューは900円の日替わり定食で、2種類から選べる。そのほか麺類、カレー、丼ものも揃う。この日の定食は肉料理の「鶏からあげ梅トマトだれ」と魚料理の「さばみそ煮」。昔からサバが好物なので、後者を選んだ。
小鉢は2種類から1品を選べる。豚ロース和え物を取り、この日のご飯である玄米と漬物、みそ汁をセット。出来立てで皿も熱々のさばみそ煮を受け取り、窓際の席へ進む。晴天の富山市中心部を眺めながら、みそ煮の大根を一口。煮汁が染みに染みた味付けに心がほっとする。街なかの風景となじみ深い定食の取り合わせを堪能した。
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【富山市役所レストラン】豚肉料理にこだわり・とんてき定食でガツンと精力つける
3か所目は富山市新桜町の富山市役所1階のレストラン。日替わり定食は750円で、セット系と丼系の2種類。通常メニューにはおなじみの麺類やカレーが並ぶが、その中で気になったのが豚肉の料理だ。「とんかつ定食」はよく見かけるが、加えて「とんてき定食」と「豚のから揚げ定食」がメニュー表に記されている。あまり見ない品目に、(…豚肉推しのレストランなのか?)と勝手に想像が膨らみ、食べてみたくなってきた。今回は900円の「とんてき定食」に狙いを定めた。
食券を買って厨房に提出し、呼び出しを待つ。受け取ったとんてき定食は、豚肉の身も厚く、その上から黒っぽい濃厚なソースがひたひたにかけられている。
がつん、と胃に響きそうな迫力に、否が応でも食欲が高まってくる。黒に染められたとんてきの身をつまみ、黄色のからしを乗せて嚙みしめる。柔らかくジューシーな豚肉のステーキに、甘辛いソースが絡み、からしがピリリと最後に効く。自動的に白飯へ箸が伸び、大口でほおばる。多幸感に包まれ、その感覚を味わおうと何度も箸を進めるうち、あっという間に完食してしまった。
次は「豚のから揚げ定食」に挑戦しよう。思いを新たにし、にぎわうレストランを後にした。
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【国交省富山河川事務所・わかば食堂】コスパ最高!本格派ブラックラーメンのハンチャンセット
4か所目は富山市奥田新町(おくだしんまち)にある国土交通省北陸地方整備局富山河川事務所1階の「わかば食堂」。富山駅からも徒歩圏内に位置し、富岩運河環水公園からもほど近い。
入口の黒板を見てまず驚く。日替わり定食は630円、麺類は450円、カレーライスは600円からという。物価高が止まらないこのご時世にはありがたい価格設定。この日の日替わり定食は冷しゃぶであったが、「オススメ」と書かれた690円の「ハンチャンセット(ラーメンと半チャーハンセット)」に心が動いた。
食券を買って呼び出しを待つ。日替わり定食を注文した人はセルフでご飯が好きなだけよそえるようで、てんこ盛りの茶碗を持つ人の姿があちこちで見える。(選択しくじったかなあ…)などと考えているうちに出来上がりの声がかかった。
ラーメンは富山ブラック。口に含むと、塩辛くコクを兼ね備えた黒いスープに、中太ちぢれ麺が見事に絡む。チャーシューは柔らかくトロトロに煮込んであり、店員に聞くと自家製で朝から仕込んでいるとのこと。チャーハンはコショウが効いてピリ辛仕立てで、塩味と辛味の競演が舌を刺激して箸が止まらない。一気呵成に食べ終えた。
ご飯ものと麺類を組み合わせる人も多く、ミニカレーとそば・うどんのセットも人気らしい。
レジ前には菓子パンが320円でセット販売されており、コスパの良さに背中を押されて思わず購入。食後のデザート気分で、富岩運河環水公園の芝生に腰を下ろし、カステラパンの甘みでハンチャンセットの刺激をやわらげながら、昼休憩を満喫した。
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【富山県庁食堂喫茶】豊富なおかずが選べる日替わり定食
最後は富山市新総曲輪の富山県庁食堂喫茶。本館2階にある同所では、日替わり定食をはじめ、麺類やカレー、ご当地グルメの富山ブラックラーメンや昆布おにぎり、チャーシューエッグ丼なども味わえる。この日は多彩なラインナップから好きなおかずを選べる点に心が向き、750円の日替わり定食の食券を握りしめた。
日替わり定食は「おかず2品+ご飯+みそ汁」または「丼1品+おかず1品+みそ汁」の2通りから選択できる。今回の丼は「天津飯」、おかずは「ベーコンチーズサンドフライ」など5品。おかず2品のパターンに決めて店員に食券を提出、ずらりと並んだテーブルから前述のフライと「鶏さっぱり煮」をトレイに移し、ご飯とみそ汁を受け取って着席、合掌の合図とともに実食を開始した。
ベーコンチーズサンドフライは、衣の中から濃厚なチーズのコクがあふれ、ご飯が進む“腹にたまる”一品。一方、鶏肉に大根やニンジン、卵、ブロッコリーを合わせて色合い良く煮込んだ「鶏のさっぱり煮」は、酸味が効いたあっさり味。こってりとさっぱり、選んだ2品のバランスが良く、自分の見極めは間違っていないと嬉しい気分のまま食べ終えた。
日替わり定食の献立は毎日変わるので、飽くことがなく、訪れるほどに楽しみが増していきそうだ。
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【最後に】ランチピークをずらすなど配慮を
今回紹介したランチスポットは、商業施設や行政関係施設で働く人々が主な利用者となっている。来店の際は、正午のランチピークを少しずらしたり、大人数での訪問を控えたりと、ささやかな配慮を心掛けたい。さらに、自家用車等で訪れる場合は、ルールに沿って指定駐車場を利用するか、周辺の有料駐車場を選ぶなどの気配りも忘れずに。そうした心遣いが、穴場での食事時間をいっそう心地良いものにしてくれるはずだ。
※各施設のランチ料金は税込み価格で取材時点のものです。
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