富山の新ソウルフード！？スパイス＆スープカレー編（４選）

富山のまちなか、市内電車荒町駅の目の前にある「アオヤギ食堂」。
近年、富山にも大阪の流れを汲んだスパイスカレーが増えましたが、2015年にオープンした「アオヤギ食堂」は富山スパイスカレーのパイオニアだと私は勝手に思っています。

お客さんの多くが頼むメニューは「あいがけ」。このメニューは看板カレーのキーマカレーと気まぐれカレーの２種盛りになります。

看板カレーのキーマカレーはたっぷりの玉ネギと香味野菜を、ホールスパイスの香りを移した油で炒め、牛と豚の粗挽き肉で作る食べ応え十分なカレーです。

気まぐれカレーはスパイスやベースのスープ、手法、材料も店主の女川さんの気まぐれのカレーなんだそうです。

しかし、どのカレーもスパイスの使い方やバランスなど、しっかりと考えられたカレーは、辛すぎることはなく、するすると胃の中に収まります。脇に添えられたスパイスおかず、豆のスープと共にカレーを混ぜ合わせることで、また違った味と食感の変化が楽しめますよ。

ある日の気まぐれカレーは「チキンカレー」に「カチュンバル（インド式ピクルス）」と「オクラのおかか昆布あえ」「ゴボウのサブジ」「豆スープ」がついたセットでした。

様々な味が楽しめるので単品でもOKですが「パクチー」や自家製の「燻製玉子」、「燻製ナッツ」などのトッピングで味変してみるのもおすすめ。

きまぐれカレーは2週間ぐらいのペースで、店主の気まぐれで変わっていくのでInstagramでチェックしてくださいね。
お店の前はいつも行列が出来ているので早めの来店を。

続いてご紹介するのはミシュランガイド北陸2021特別版にてビブグルマンを獲得した「スズキーマ」。
富山市総曲輪（そうがわ）、グランドプラザの目の前にあるユニークな外観が目印のお店です。
店内は様々なアイテムや県内外にあるお店やバンドステッカーが貼ってあり、ヴィレッジヴァンカード好きの私の心をくすぐります。

基本のメニューは「チキーマ」と「スズキーマ」が不定期でローテーション。分厚いしみしみの大根が鎮座するスズキーマと、ゆで卵が入ったチキーマは甲乙つけがたく、リピートする常連客が多いのも納得です。

2023年の夏は連日猛暑が続き、結局9月まで30度を超えました。そんな最中、新メニュー「冷やし印度」が初登場！

「冷やし印度」は暑い夏に欲するスパイスと冷やしを同時に与えてくれるオアシスのようなカレーです。

キュウリや紫玉ねぎなど夏野菜のさっぱり感とバスマティライスのパラリとした食感。お肉は大好きな砂肝にささみ。そして冷えひえスープのほどよい辛味が最高でした。

最初は別々に。徐々に混ぜていき、最後はスープをダイブ。グシャグシャに混ぜて楽しみました。

こちらのメニューは10月1日まででしたが、連日行列でしたのでまた来年の夏にも会えると勝手に思っております。ちなみに私は11時45分に伺った結果…13時にありつけました。覚悟を持って挑んでくださいね。

スズキーマオリジナルのドリンク「スパイスミルク」も頼んでみました！
オリジナルのコーディアルがミックスされているそうです。

全体的に黄みがかったドリンクは、ターメリックやカルダモン等のスパイスが効いていて、チャイに近いようでまた違う不思議な感覚。クセになる味でした。
ホットでも冷やしてもいただけるそうです。14時までのランチタイムはドリンクが100円引になりますよ。

メニューはInstagramでご確認ください。

富山市中心部から車で約1時間、立山山麓のキャンプ場「立山山麓家族旅行村」のすぐ近くにあるのが「プモ・リ」。1983年に創業した「プモ・リ」は言わずと知れた「スープカレー」の名店です。カレーのスープには鶏ガラの出汁、飴色のタマネギに繊細なスパイスを効かせ、コクと旨味、香りがあふれています。

要となるスパイスはクミン、コリアンダー、ガラムマサラ、ローリエ、カエンペッパーと2種類のカレー粉を独自の配合でブレンド。バナナ、リンゴの甘さが隠し味となって、甘味と辛味のバランスも絶妙です。

一番人気は「チキンと野菜のカレー」。4時間煮込まれる大ぶりの骨付きチキンは、スプーンでホロホロとくずすことができる柔らかさです。トッピングした野菜もスープに溶け込み、最後の一滴まですくって食べたくなります。

スープカレーの他、スイーツとドリンクを楽しむこともできます。
香り高いアールグレイとともに味わいたい「ケーキセット」（770円）。甘酸っぱくてクリーミーな北海道産クリームチーズを使った「チーズケーキ」は土台のクルミがアクセントになっていました。

繁忙期には1時間待ちになるそう。予約は受け付けていないので、余裕を持って足を運んでくださいね。

サラダはオリジナルのドレッシング2種から選べます。味噌ドレッシングのコクが美味しくてオススメです。

自分の好きなスープカレーにカスタマイズもできます。
私のトッピング一押しは岩のりです。トッピングの種類がとても多いので悩みますね。

辛さは１～11まで。こんなにカレーの記事を書いていますが、辛さにあまり強くないため１を選びます。
 

いつもはチキンや牡蠣を選ぶのですが、今回はラム肉を選んでみました。
豚骨とチキンから出汁を取ったスープは優しく、細切れのラム肉は、独特の旨味がクセになる味。
ローストされたニンジン、ジャガイモ、かぼちゃなどのゴロゴロ野菜も食べ応え十分でした！

今回はスパイスカレーとスープカレーのお店を紹介しました。
富山のカレーといえどもジャンルも様々で、まだまだ深堀の余地があります。今後とも富山カレー道を極めていきたいと思います。