【体験記】初めての雲ノ平キャンプ場へ!〜日本最後の秘境を目指して〜

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北アルプスの奥深くに位置し、「日本最後の秘境」と称される雲ノ平(くものだいら)。

周囲をいくつもの山に囲まれているため、どこの登山口からも長い道のりがあり、そこを歩き通した人だけが辿り着ける場所です。

「雲ノ平」といえば木造の素敵な山荘を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、今回、私が利用したのは「雲ノ平キャンプ場」。

「1泊だけではもったいない場所」と知り合いからアドバイスを受けたため、贅沢にテントで2泊してきました。その模様をレポートいたします。

1. 日本最後の秘境「雲ノ平」とは?

「雲ノ平」は、北アルプスの標高およそ2,500〜2,600mに広がる台地です。周りを雄大な山々に囲まれた北アルプスの深部にあり、街から最も離れた場所のひとつとして「日本最後の秘境」とも呼ばれています。どの登山口から目指しても非常に長い時間がかかり、基本的に日帰りで往復するのは困難なエリアです。 
試練のような長丁場の登山道を越えてたどり着いた人だけが、この特別な空気を存分に味わうことができます。

雲ノ平の木道に入ると、見渡す限りの広大な台地が広がります。木道の脇には、とにかくたくさんの高山植物や岩が点在し、大きな庭園の中を歩いているかのような景色が続きます。「スイス庭園」や「アラスカ庭園」といった名前のついたスポットもありました。

また、雲ノ平のシンボルともいえるのが、木の温もりあふれる素敵な「雲ノ平山荘」。大自然の中にぽつりと建つこの山荘は登山者にとっての憧れの宿であり、旅の途中で立ち寄るだけでも特別な気持ちにさせてくれます。

ただ、私は今回「雲ノ平山荘」ではなく、「雲ノ平キャンプ場」を利用してテント泊をしてきました。山荘には喫茶店やカクテルが飲めるバーの営業があったりと本当に楽しそうでした。こちらはまた機会があれば行ってみたいです。 今回はこの雲ノ平にあるキャンプ場を拠点にして、2泊3日のテント泊を楽しんできた様子をお届けします。

2. 雲ノ平キャンプ場はこんな場所 ~利用方法~

①予約〜受付〜テント設営
【予約】

雲ノ平キャンプ場を利用してのテント泊は、利用日によって「要予約」と「予約不要」の日があります。事前に公式HPでの確認が必須です。
繁忙期や連休などは予約必須となっており、それ以外の日は予約不要です。人気の日は早々に予約が埋まってしまいますが、こまめにチェックしているとキャンセルも出ます。私も今回、直前の週にキャンセルがあり予約することができました。

【受付】
キャンプ場利用の受付は「雲ノ平山荘」で行います。山荘とキャンプ場は徒歩で約30分ほど離れています。三俣(みつまた)、双六(すごろく)や水晶岳(すいしょうだけ)方面から来る方は、先にテン場へ向かってテントを張ってから受付でも良いとのことでした。私は富山側の折立登山口から来たので、山荘で先に受付を済ませてからキャンプ場へ向かいました。

【フリーサイト(設営)】
テントはキャンプ場敷地内の好きな場所に張るフリーサイト形式です。ただ、敷地内は本当に高山植物が多く、それらを傷つけずに避けてテントを張る場所を探すのが大変なほどでした。

②トイレ・水場・携帯電波
【トイレ】

トイレはキャンプ場敷地内に設置されています。

【水場】

水場もキャンプ場内にあります。ただし、時期や天候によってはまれに枯れることもあるそうで、その際は公式HPで告知が出るとのこと。出発前に必ずHPを確認し、持参する水の計画を立てておくと安心です。

【携帯電波】
キャンプ場内はスマホの電波が全く届きませんでした(ドコモ)。また、雲ノ平山荘周辺も電波はないとの事でした。ただし、キャンプ場から15分ほど歩いた場所にある「スイス庭園」まで行くと、ばっちり電波が入りました。急ぎの連絡や天気図の確認をしたい場合は、スイス庭園まで足をのばしましょう。

3.【登山レポ】折立登山口から雲ノ平へ

ここからは、私が必死に登り切った「頑張った登山」の様子を書いていきます。
今回は富山市の有峰林道を通って折立登山口へ。ここから雲ノ平を目指してスタートします。

この日は三連休初日。折立登山口は薬師岳へ向かう登山者が多く、東京から早朝に到着する直通バスもあるなど、とにかくたくさんの人で賑わっていました。

まずは、最初の目的地である太郎平小屋へ到着。ここは薬師沢(雲ノ平方面)へ下る分岐点。さまざまな山へ向かう登山者で溢れかえっており、とにかく活気にあふれていました。

しかし、ここから薬師沢(雲ノ平方面)へ下る道に足を踏み入れた瞬間、あれだけいたたくさんの人の気配が消えました。
さっきまでの賑やかさが嘘みたいになくなり、一気に静かになりました。ここからは別の場所、秘境へ入っていくんだなと感じた瞬間でした。

太郎平から下りきってしばらく行くと、薬師沢と黒部川の本流とが合流する場所の薬師沢小屋に到着。ここは釣りをするためだけに泊まりに来る人もいるのだとか。

そして、小屋の前にあるこの吊り橋を渡るのですが、これが細くて怖かった。

ここからが今回の登山で一番頑張った「地獄の急登」です。約600mの登り。ここを登り切れば雲ノ平なのですが、湿った岩と木の根が張り巡らされた悪路に、テント泊装備の重さがじわじわ効いてきて、何度もザックを下ろして休憩していました。上から降りてくる登山者に「本当にこの上に天国はあるんですか?」と本気で尋ねていました。

そしてようやく雲ノ平の木道へ。小雨が降り出し視界は悪かったものの、木道の両脇には見たこともないほどのチングルマが咲き乱れていて、苦労して登ってきた疲れが一気に吹き飛びました。

折立から約8時間。ついに写真でよく見ていた憧れの「雲ノ平山荘」に到着!が、真っ白でした。
山荘で受付を済ませ、さらに30分ほど歩いて雲ノ平キャンプ場へ向かいました。

ガスで周りがよく見えず、どこからどこまでがキャンプ場の敷地なのかわかりませんでしたが、雨が強くなる前になんとかテントの設営完了。夕日も星空も期待できそうにないので、早々に休みました。 おやすみなさい。

…え!?

ふと、21時ごろに目が覚めて外を見ると満天の星!

雲ノ平山荘へも行ってみました。夕方の雨が嘘のような、晴れ!これは翌朝のご来光も期待!!

4.雲ノ平の散策と水晶岳登山へ!

キャンプ場で目覚めた二日目の朝。ご来光は残念ながら見れず、空はたくさんの雲で覆われていました。

ただ、昨日よりは視界が良いので「スイス庭園」へ。そこから水晶岳を眺めていると、徐々に晴れ間が広がってきました。「これはチャンス!」と思い、急遽、水晶岳を登ることにしました。

ここで出会う登山者は基本宿泊の人たちなので、「どこから登ってきて、どのルートでまわるのか」を聞いているだけでも本当に面白かったです。
いくつもの名山、稜線が連なっている北アルプスゆえに、いろんなルートの組み合わせがあるんだなと思いました。

「水晶岳」山頂に立つことができましたが、この後はすぐにガスに包まれましたので、本当にギリギリのタイミングで登頂!雲ノ平キャンプ場からは往復約10km、獲得標高は約900mでした。

私と同じように2泊している人も多く、雲ノ平を拠点にして水晶岳や赤牛岳(あかうしだけ)往復、鷲羽岳(わしばだけ)往復、あるいはそれらを複数めぐるなど、みんな思い思いに周辺の山々を楽しんでおられました。また、テント泊でありながら、ゆっくり山荘の喫茶店で過ごしたり、周辺の山へは行かず雲ノ平の散策を楽しむ人達もいました。

夕焼けは「雲ノ平山荘」を挟んで、キャンプ場とは反対側になる祖母岳へ登って見ることに。

ここからは夕日が沈む西側ではなく東側を見ることになるのですが、夕陽に焼ければ真っ赤に染まる水晶岳と雲ノ平一帯を同時に見ることができる絶好のスポットです。何度も雲ノ平に来られているというベテランの方に、教えていただきました。

おわりに

3日目の朝もご来光は見れず。
帰り道、あの薬師沢の急登を下るのかと思うと正直かなり嫌な気持ちになりましたが、なんとか無事に太郎平まで戻ってきました。
静かだった奥黒部から太郎平へ戻ってくると、またたくさんの登山者で賑わっており、よく知っている場所なので帰ってきた感じがしました。

ここ太郎平小屋の名物といえば、登山者に人気の「ラーメン」。ちょうどお昼時、周りを見るとみなさんラーメンを美味しそうに食べていました。

そして無事に折立へ下山完了。

二泊三日、北アルプスの最奥部で現実離れした体験をすることができた連休でした。

ただ、ふと思ったのは、「あんなに奥深い秘境で遠い異国とも思えていたのに、折立登山口・雲ノ平・水晶岳まで全て富山市内だった」という事です。私は3日間、富山市内を歩き回っていただけでした。
まるで西遊記の孫悟空が、どれだけ遠くまで飛んで行ったつもりでも、結局はお釈迦様の掌の上で転がされていただけだったような、そんな気分になりました。

改めて、富山市は海から山まで広すぎるなと感じました。

本記事は2026年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますので、ご利用の際は公式サイト等で最新情報をご確認ください。

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