富山の温泉旅館!地元の旅行会社推しの宿3選

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旅行割引のあった「全国旅行支援」が終了することもあり、アフターコロナの宿泊旅行は、失敗しない宿選びが重要となる。富山県を含めた温泉旅館の企画商品を持つ旅行会社社員の筆者が、実体験に基づきリピートの多い宿や評判の良い宿3館を選び、推しポイントを紹介する。

宇奈月温泉「やまのは」~お手ごろ価格で温泉満喫~

「美味しいものをおなかいっぱい食べて、大きなお風呂にざぶんと漬かって、手ごろな価格で泊まりたい!」

旅行を計画する際、誰もが一度は頭に思い描くであろう未来予想図。その3つの願いを叶えてくれるのが、開湯100周年を迎えた黒部市宇奈月温泉にある旅館「やまのは」である。夫婦や親子連れの利用が多く、一度に年間の予約を入れる人もいるなどリピート率も高い。

まずは宿泊代金。予約には旅館直接予約や、企画商品を持つ旅行会社を通しての予約、オンライン予約などさまざまな方法があるが、平日(主に月曜日から木曜日)2名1室利用であれば、1泊夕朝食付きで1人一万円前後で宿泊できる旅行商品もある。同商品は4名1室利用だと一万円を切るので、物価高のこのご時世としては大変お値打ちだ。旅館への直接予約でも、オフシーズンであれば2名利用で1名あたり一万二千円前後とのことだ。

宿泊代金は部屋条件や時期、予約するタイミングによって変動するので、色々と比較しながら希望に沿うものを探し当てるのも一つの楽しみであろう。

宇奈月温泉「やまのは」~子どももニッコリ 地元の食材満載バイキング~

次に食事。同旅館は夕食、朝食ともにバイキング形式で、地元や北陸の食材を使用した60~80種類の料理がずらりと並ぶ。

寿司や刺身をはじめ、肉や中華料理、デザートも古くから黒部市で親しまれてきた水だんごや、魚津産リンゴ使用のアップルパイなどと充実している。甘いものには目がない子どもたちも、好きなものをおなかいっぱい食べてきっと大満足するだろう。

加えて、できたての料理を提供する「ライブキッチン」も列ができるほどの人気だ。立山ポークの鉄板焼きや富山ブラックラーメンといった地元馴染みの品が目の前で調理される。全種類を制覇するには胃がいくつあっても足りないので、少しずつ取って食すのをお勧めしたい。

宇奈月温泉「やまのは」~渓谷美を見ながら漬かる展望露天風呂~

最後は展望露天風呂。同旅館の展望露天風呂「棚湯」は解放感あふれる設計で、一度に約30人入浴できる。棚田のように段差を設け、様々な角度から黒部峡谷と真っ赤な新山彦橋を眺めれるよう工夫されている。

展望露天風呂は男女入れ替え制で、女性はチェックイン当日、男性は翌朝に入浴でき、夕と朝で異なった表情の渓谷美を見られる。弱アルカリ性の泉質は、美肌に効果があるという。温泉マークに湯気3本が描かれているように、3度は入浴して寛ぎの空間を楽しんでほしい。

小矢部・宮島温泉「滝乃荘」~手間暇かけた料理に舌鼓~ 

温泉旅館といえば、食事も楽しみの一つ。料理人が手間暇かけて作る料理を、上げ膳据え膳でじっくりとしたためる。そうした思いを体現してくれる旅館が、小矢部市にある宮島温泉「滝乃荘」だ。宮島峡のほとりに建つ滝乃荘。小川のせせらぎ。小鳥のさえずり。ヨガやピラティスのバックミュージックで流れそうな癒やしの音が響くこの宿では、日常の喧騒から離れ穏やかに過ごせる。

今回はそのような旅館のおもてなしに魅了され、何度もリピートしている富山市の立野純一・郁恵夫妻に同行した。

小矢部・宮島温泉「滝乃荘」~群を抜いた独創的な会席料理~ 

滝乃荘の料理は、外部の仕出しを一切使わず、先付けからデザートまで全て館内で調理される。
月ごとの旬の食材が、料理人の感性で和洋さまざまな品に変わり表現されており、群を抜いた独創的な会席料理が自慢である。

同行した夕食では、先付けの季節の小鉢盛り合わせから始まった。あさりとフキの伽羅煮や、白瓜と芋の酒粕あえなど、全7種が見た目も美しく提供される。

ウスイ豆のポタージュという洋風の吸い物をはさんで出された季節のお造りは、皿に金魚草をあしらって季節感を醸し出している。

さらにタイのレモン焼きや、そぼろエビあんかけの煮物、和牛ステーキなど、板前の心意気を感じられる全14品が、作り立てのうちに運ばれてくる。
品数が多く心行くまで味わうため、立野夫妻は利用の際、昼食を軽くして来館しているとのこと。
立野夫妻は「今回も手が込んでいて美味しいです」とはにかみ、夫婦水入らずのしっとりとした時間を満喫した様子だった。

高岡・雨晴温泉「磯はなび」~眼下に広がる大パノラマ~

風光明媚(ふうこうめいび)な景色を豪華な部屋から眺め、非日常的な滞在を味わいたい。部屋の設えも、旅館を決めるうえで欠かせない条件だ。
富山県の風景として有名なのは「雨晴(あまはらし)海岸から見る女岩(めいわ)と立山連峰」であるが、同海岸近くの高台に位置する高岡市の雨晴温泉「磯はなび」では、その立地を生かした客室が好評である。同旅館のラグジュアリー客室「天の庭(あまのにわ)」を紹介する。

高岡・雨晴温泉「磯はなび」~ラグジュアリー客室「天の庭(あまのにわ)」~

天の庭は最上階フロア一帯の客室で、富山湾と能登半島側の和室4部屋、立山連峰側の和洋室3部屋、そしてどちらも眺められる角部屋の貴賓室1部屋の全8部屋から成っている。
和室は12.5畳、和洋室は7.5畳にツインベッド、貴賓室は和室12.5畳とツインベッドと、どの部屋も広々と設計されている。
景色を存分に楽しめるよう、部屋の窓は大きめに枠取りされ、広縁には畳敷きの腰掛けやソファーを備える。部屋に入ると、風景を切り取ってそのまま取り入れているような感覚を覚え、まさに天の庭という呼称を言い表しているようだ。

部屋から望めるのは、雨晴海岸の水面に映る夕日や、赤く染まった立山連峰、透き通るような青さの海と空のコントラスト。能登半島から立山連峰までの大パノラマが見せる四季折々の自然美を、ひとり占めとばかりに楽しめる。

さらに、食事は通常よりもグレードアップされた特選会席を用意。
眼下に広がるさえぎるもののない景色を見晴らし、贅を尽くした食事を味わう。そんな特別なひとときが旅の記憶に刻まれるのは間違いないだろう。

まとめ

まだまだ紹介したい富山県の温泉旅館はあるが、価格、料理、客室とそれぞれに特徴のある3館を選定した。
コロナが明けてから旅行客は戻りつつあり、これからの夏休みや行楽シーズンは、従来またはそれ以上のにぎわいになるのではないかとも予想される。
あくまでも一旅行会社の取り扱い実績を元にしているので、試金石とまではいかないかもしれないが、富山県内温泉旅館への関心を寄せるきっかけになればうれしい。
手前みそで大変恐縮だが、筆者が勤務する「トマト旅行」では、推しの温泉旅館として挙げた「やまのは」、「滝乃荘」、「磯はなび」3館の旅行企画商品を、価格や宿泊条件に特色付けて取り扱っている。ホームページに詳細を掲載しているので、今後の富山県への旅行計画を練る参考の一つにどうぞ。

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