
富山県内には曳山行事や行燈の祭り、民謡、獅子舞など、多彩な祭りが数多く伝承されています。
ユネスコ無形文化遺産の「山・鉾・屋台行事」に3件の行事が登録されていたり、獅子舞は県内で1,000件以上が伝えられていたりと、富山の祭りは数も種類も全国屈指です。
また、一般的に祭りが多い夏や秋の時期だけでなく、春先のゴールデンウィーク前後にも祭りが集中しているのも特徴の一つです。
今回は富山の祭りの中から伝統的なもの25件を、主なジャンル別やマップでご紹介します。
地域の誇りとして受け継がれてきた素晴らしい祭りの魅力を、ぜひ富山に来て体験してみてください。
富山の祭りをジャンル別にご紹介
【山車・曳山祭り】
ユネスコ無形文化遺産の「山・鉾・屋台行事」として構成されている、高岡市の「高岡御車山祭(たかおかみくるまやままつり)の御車山行事」、南砺市の「城端神明宮祭(じょうはなしんめいぐうさい)の曳山行事」、魚津市の「魚津のタテモン行事」のほか、彫金や漆工、彩色など伝統工芸技術が凝縮された「越中八尾曳山祭」など、春先から夏にかけて多くの曳山行事がおこなわれます。秋には9月から10月にかけて、射水市で新湊曳山祭など3件の曳山祭りが開催されます。
【行燈(あんどん)祭り】
夜高祭(よたかまつり)と呼ばれ、勇壮な太鼓に合わせて鮮やかな行燈が引きまわされるこの祭りは、5月から6月にかけて、田植えが終わった頃に豊年豊作を祈って行われます。南砺市の「福野夜高祭」、砺波市の「となみ夜高まつり」や「庄川観光祭」、小矢部市の「津沢夜高あんどん祭」などがあります。
※富山の祭りは喧嘩が多い!?
夜高祭では、地域によって「引合い(ケンカ)」「突合せ」「ぶつかり合い」など呼び名は異なりますが、各町の山車同士を激しくぶつけ合うのが祭りの見せ場になっています。また、曳山祭りでも、伏木曳山祭では「かっちゃ」と呼ばれる提灯山車の激しいぶつかり合いが行われ、別名「けんか山」とも呼ばれています。
普段では感じられない、熱気あふれる富山の街や人の表情が見られるのも祭りの魅力かもしれません。
【民謡・踊り】
富山には「越中おわら節」「こきりこ」「麦屋節」などの日本を代表する民謡をはじめ、古くから伝わる民謡が数多く残り、“民謡の宝庫”といわれています。豊かな自然と風土によって育まれ、脈々と唄い踊り継がれてきた民謡は、今でも多くの人々に愛されています。
【その他】
このほかにも、富山市の日枝神社の春季例大祭で数多くの露店が軒を連ねる山王まつりや、「ネブタ」と呼ばれるたいまつ状の木のやぐらに立てて一斉に海上に流す「滑川のネブタ流し」など、魅力ある祭りが数多くあります。
まつりマップ
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①石動曳山祭/小矢部市
開催日:4月29日
「石動曳山祭(石動愛宕神社の春季祭礼)」は、旧北陸街道の要衡地として栄えた石動で行われる祭りです。その歴史は江戸時代中期から続き、桃山時代の美術工芸の粋を集めた11本の絢爛豪華な花山車がお囃子にのって町を練り廻ります。小矢部市民交流プラザ駐車場(お祭り広場)で行われる出発式には11本の曳山が勢揃い、その居並ぶ姿が壮観です。その後、各花山車は町を練り廻り、掛け声、囃子、車のきしむ音で満たされ、多くの見物客で賑わいます。夕方には、提灯に明かりが灯り、昼間とはまた一味違う提灯山に変身します。
②出町子供歌舞伎曳山/砺波市
開催日:4月29日・30日
200年以上の歴史をもつ出町神明宮の春の祭礼。子供役者がきらびやかな衣装をまとい、歌舞伎を演じます。曳山上の舞台で演じるのが特徴で、このタイプは全国で8ヶ所(不定期は除く)しかありません! なかなか見られない貴重なものといえるでしょう。曳山は、西町・中町・東の3基があり、普段は砺波市出町子供歌舞伎曳山会館に展示されています。中町の金・銀・朱を施した豪華さ、東の金色絢爛としたきらびやかさ、西町の彫刻美を主体とした造りは、それぞれ違った趣。子供歌舞伎上演中の子供役者の移動はすべて肩車で行われ、地面に足をつけさせないきまりもあるとか。子ども役者の晴れ舞台をぜひご覧ください!
③福野夜高祭/南砺市
開催日:5月1日・2日
日本ユネスコ「未来遺産」
宵祭りは5月1日・2日。「ヨイヤサ、ヨイヤサ」の掛け声とともに、高さ6m以上の「大行燈(おおあんどん)」が通りを練り回り、祭り気分を盛り上げます。勇壮な夜高太鼓が打ち鳴らされ大行燈に赤々と灯がともり、夜高節や夜高踊りが披露され、祭りムードがますます高まります。
最大の見どころは、2日の23時頃から始まる呼び物の引合い(ケンカ)。威勢のいい拍子木とともに、若衆が相手方の行燈を壊し合います。その激しい引合いは、見る者を釘付けにする迫力があります。
④高岡御車山祭/高岡市
開催日:5月1日
「高岡御車山祭」は高岡関野神社の春季例大祭で、全国で5つしかない国の重要有形・無形民俗文化財の両方の指定を受けており、「高岡御車山祭の御車山行事」として、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
高岡御車山は1588年、豊臣秀吉が、後陽成(ごようぜい)天皇を聚楽第(じゅらくてい)に迎え奉る際に使用した御所車を、前田利家公が拝領し、前田利長公が1609年に高岡城を築くにあたり、町民に与えられたのが始まりと伝えられています。
高岡の金工、漆工等の優れた伝統工芸技術の装飾が車輪や高欄(こうらん)、長押(なげし)等に施された絢爛豪華な7基の御車山が、旧市街中心部を優雅な囃子とともに奉曳(ぶえい)巡行します。同日正午に行われる7基すべてが一堂に会する勢揃式の光景は圧巻です。
美しく鮮やかな色彩に目を奪われる、日本でも屈指の華やかな山車をぜひ目の前でご覧ください!
⑤城端曳山祭/南砺市
開催日:5月5日
ユネスコ無形文化遺産に登録されている、「城端曳山祭」は、300年の伝統を誇る祭りです。
職人の集大成とも言える、繊細な彫りと塗りが施された山車の豪華さは圧巻。御神像を乗せた6台の山車と、獅子舞や神輿などが街中を練り歩きます。こうした古い神迎え行列をとる形式は、県内でここだけ。
京都祇園の一力茶屋などを模した精巧な「庵屋台」がそれぞれの山車を先導し、その中では、笛、三味線の音色にのせて 江戸端唄の流れをくむ城端独特の「庵唄」が唄われます。
城端エリアは、「越中の小京都」とも呼ばれ、目に飛び込む豪華絢爛な山、そして優調な庵の音、美しい城端の祭りは見る人の心を魅了します。
夕刻からは提灯山となり、日中とは違う風情を楽しめるのも魅力です。
⑥伏木曳山祭/高岡市
開催日:5月の第3金・土曜日
伏木神社の春季祭礼で、別名「けんか山」ともいう勇壮な祭り。昼は花山車、夜は提灯山車に姿を変え、6基の山車が山鹿流出陣太鼓の囃子に合わせて、提灯を激しくゆらしながら、「かっちゃ」と呼ばれる、提灯山車が目もくらむような激しいぶつかり合いを繰り広げます。「伏木曳山祭」は、海岸鎮護・海上安全の神である伏木神社の春季祭礼として、華やかさと勇ましさが融合した港町の心意気で満ち溢れており、伝統と心を今に伝える大切な祭りです。
⑦越中八尾曳山祭/富山市
開催日:5月3日
江戸時代には富山藩の御納戸所として栄華を極めた町人文化の象徴であった曳山神事は、今もなお伝承されています。 三味線、笛、太鼓の奏でる古式ゆかしい典雅な曳山囃子につれて、凛々しい若者達が揃いの法被姿で曳く六本の曳山。
夜ともなれば、1,000余の灯がともる堤灯山車となり、夜景に浮きあがるように照らされて坂の町を練り歩きます。その光景はあたかも不夜城のごとく豪華の一語につき、最高潮に達して夜更けまで繰りひろげられます。
⑧岩瀬曳山車祭/富山市
開催日:5月17日・18日
「岩瀬曳山車祭」は、岩瀬諏訪神社の春季例大祭として開催され、11本の曳山車(ひきやま)が勇壮に町を練り歩きます。山車本体の上の「たてもん」とよばれる飾りは、商売繁盛や時事ネタなど、各山車が毎年趣向を凝らしているのも見どころです。夜には祭りは最高潮となり、山車どうしが激しくぶつかり合い、互いの力を比べる曳き合いが行われます。この曳き合いの激しさから「けんか山車」という異名でも親しまれる、歴史と伝統のある祭りです。
⑨山王まつり/富山市
開催日:6月1日・2日
山王まつりは、6月1日・2日を中心に行われる日枝神社春季例大祭です。「山王さん」の名称で呼ばれており、富山市民に最も親しまれている盛大な祭りの一つで、その人出はなんと約20数万人!そもそもこの山王まつりは、旧藩時代から富山城下の総産土(うぶすな)祭であり、城下あげての総祭りとして栄えてきました。今も神社付近は数多くの露店が軒を列ね、歩行者天国では各種イベントが開かれます。みんなそろって遊びに出かけませんか?
⑩庄川観光祭/砺波市
開催日:6月第1土・日曜日
街を祭り一色に彩る庄川観光祭は、一度にたくさんの祭りを味わえるような2日間です。
勇壮な夜高行燈(よたかあんどん)をはじめ、夜空に舞う花火、たいまつ行進など、華やかな光のファンタジーが繰り広げられます。夜高行燈のぶつかり合いも大いに白熱します。
⑪津沢夜高あんどん祭/小矢部市
開催日:6月第1金・土曜日
小矢部市津沢地区では五穀豊穣、天下泰平を願い津沢夜高あんどん祭が開催されます。夜高は田楽(でんがく)、山車、吊り物から組み立てられ、大きいものは高さ7m・長さ12m余りのものもあります。
祭りの当日、宵闇が迫ると、家々の軒先毎につるした田楽行燈に灯がともされます。それを合図に、まず豆しぼりの鉢巻に小若の法被を着た子供たちが小行燈を引き、その後、若衆たちが太鼓の響きと掛け声とともに大行燈を練り担ぎます。祭りの見せ場は、向かい合った双方の大行燈が、総裁許(そうさいきょ)の掛け声で激しくぶつかり合い、相手側の吊り物を壊す「ぶつかり合い」。若衆たちの勇気、エネルギーのぶつかり合う瞬間であり、そこに居合わす見物客も一緒に緊張と陶酔の世界へと引き込んでいきます。
⑫となみ夜高まつり/砺波市
開催:6月第2金・土曜日
心躍る祭りの夜、鮮やかな赤色が目を引く絢爛豪華な行燈を見ると、なぜだか胸が騒ぎます。若者や子どもたちの「ヨイヤサー、ヨイヤサー」の掛け声とともに、町を練り回る高さ6mを超える見事な夜高行燈。威勢のいい掛け声とともに、拍子木、太鼓の音が響き渡れば、祭りムードはさらに盛り上がります。
砺波市の夜高まつりは大正時代に始まったとされており、豊年満作を願うこのお祭りは、大行燈がぶつかり合う「突合せ」が見もの。その迫力で祭りは最高潮に達します。
若者のエネルギーが結集され、熱気あふれる砺波の夜を体で感じてみませんか。
⑬滑川のネブタ流し/滑川市
開催日:7月31日
滑川市の中川原海岸(ほたるいかミュージアム周辺)で行われている民俗行事で、国指定重要無形民俗文化財にも指定されています。「ネブタ」と呼ばれるたいまつ状のものを木で組んだやぐらに立て、町内を練り歩いた後、浜で火をつけて中川原の海岸から一斉に海上へ流します。これには労働の意欲を妨げる眠気や病気、穢れを託して、海に流し去ろうという願いがこめられており、人々の無病息災を祈願する禊ぎの行事であるといわれています。このネブタの行事としては日本海側の南限であり1999年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。
⑭たてもん祭り/魚津市
開催日:8月第1金・土曜日
ユネスコ無形文化遺産「たてもん祭り」は、300年以上前から続く魚津が誇る祭りです。
高さ約16mもある大柱に、90余りの堤灯を三角形につるし下げた「たてもん」と呼ばれる山車は、見るからに華麗で優美。そして、その総重量はなんと5トンにも。たいこや笛の囃子を鳴らし、はっぴ姿の人々の力によって、たてもんは魚津海岸沿いから諏訪神社境内へ曳き回されます。豪快な回転奉納は迫力満点! 豊漁と航海安全を祈願する伝統ある祭りです。
何百という美しい提灯のあかりが夜空を彩る様は感動的。
たてもん祭りと同日に行われる海上花火大会の美しい共演も夏の風物詩です。
⑮こきりこ祭り/南砺市
開催日:9月25日~9月26日
風情ある白山宮境内に響く笛の音や鼓の音。哀調ある旋律にのせ、優雅な舞を奉納します。観る人を魅了する「こきりこ祭り」は、五箇山の祭りの中でも麦屋まつりに並ぶ、代表的な祭り。
こきりこ館前の特設ステージでの民謡披露、獅子舞など、上梨地区全体が一体となり盛り上がります。
こきりこ総踊りと呼ばれるイベントでは、地域の人たちが輪になり、会場全体でこきりこを躍ります。なんと!見物に来た人々も輪に入ることができ、ささらを鳴らしながら一緒に躍ることができます!ぜひ、心も体も伝統のこきりこ祭りに染まってみませんか。
⑯おわら風の盆/富山市
開催日:9月1日~3日
哀愁を帯びた三味線と胡弓、太鼓の音色と、味わいのある唄に合わせて踊り手たちが情緒豊かに踊りながら歩く「おわら風の盆」。
300年余踊りつがれてきたその唄と踊りは、叙情豊かで気品高く、哀調の中に優雅な趣を有しています。
格子戸の民家、土蔵等、昔の面影を残すまち並みに、数千のぼんぼりが灯り立ち並ぶ風景も幻想的。
3日間で約20万人もの観客が訪れる全国屈指の祭りです。
しっとりとした優美な世界観にぜひ浸ってみては。
⑰海老江曳山まつり/射水市
開催日:秋分の日
「海老江曳山まつり」は海老江加茂神社の秋季祭礼です。3基の曳山が、昼は花山、夜は提灯山にしつらえ、典雅な曳山囃子を奏でつつ町中を引き廻します。
海老江の曳山の自慢は「からくり人形」。東町は「唐子遊び」、中町は「唐子懸垂廻転」、西町は「唐猿童子」。中でも「唐猿童子」は、日本一の人形師、七代目玉屋庄兵衛の傑作。22本の絹糸の操作によって小太鼓を叩いて歩いたり走ったりし、瞬時に唐子や猿の顔に変身するという人形です。一見の価値あり!
⑱新湊曳山祭/射水市
開催日:10月1日
放生津八幡宮の秋季例大祭の一つで、国指定重要無形民俗文化財。曳山は県内最多の13基で、昼は「花山」、夜は「提灯山」にしつらえて町中を引き廻す姿は絢爛豪華です。
創始の年代は不明ですが、一番山の古新町は慶安3年(1650年)の創始となっており、13基の曳山が順列を連ね、「イヤサー、イヤサー」の独特の掛け声とともに狭い街角を急曲がりするときの勇壮さは格好の見どころです。
⑲大門曳山まつり/射水市
開催日:スポーツの日の前日
大門神社・枇杷首神社の秋季例大祭。4基の曳山が厳かに町中を巡行します。
起源については諸説ありますが、明治維新以降、不安と混乱の中にあった人々の心を励まし、また町の発展を願って明治5年前後に創建されたと伝えられています。
大門神社から枇杷首神社に向かう途中に庄川を越える際、雄大な立山連峰を背に4基の曳山がならんで大門大橋を渡る姿は壮観です
⑳祇園祭り/氷見市
開催日:7月13日・14日
「祇園祭り」は市中心部にある二つの神社の祭礼。南は日吉神社、北は日宮神社の氏子がそれぞれの地域を神輿や太鼓台を引き連れて巡行します。
「イヤサー、イヤサー」の掛け声とともに町内を巡る太鼓台の力強さ、華やかさが、氷見に夏の訪れを告げます。
㉑ごんごん祭り・ゴンゴン鐘つき大会/氷見市
開催日:4月17日夕方~18日
江戸時代初期に起こった大日照りのための雨ごい行法が成就したことで、農民たちは狂喜乱舞し上日寺の鐘を打ち鳴らして喜び祝ったのが由来とされています。以来、報恩と厄よけの法会とともに、力自慢の若者たちが長大な松の生木の丸太で、釣鐘を連打、そのため「ごんごん祭り」と名付けられました。祭りのフィナーレで行われる「ゴンゴン鐘つき大会」では、松の丸太を担いで1分間に鐘を突く回数を競い合います。一般の部、女性の部、子どもの部があり、県外からも多くの人が参加しています。こんなユニークな祭りに、ぜひ参加してみてはいかがですか?
㉒まるまげ祭り/氷見市
開催日:4月17日
花笠童子を先頭に、太鼓台や稚児、御輿に続き、一般公募で集まった未婚の女性たちが日本情緒豊かな丸まげと着物姿で華やかな行列を作り、お旅所から中心商店街を通り、千手寺まで練り歩きます。千手寺に到着すると、観音堂へ入りお参りした後、境内に出て護摩法要が行われます。この「まるまげ祭り」は、かつて幸せな結婚を願った芸妓たちが、年に一度の休日に、人妻を象徴する「丸まげ」を結い、市内の千手寺(幸町)の観音様に願かけをしたのが由来と伝えられています。
㉓五箇山麦屋まつり/南砺市
開催日:9月23日
哀調を帯びた旋律にのせて、凛とした気概を映し出す風格ある舞い。風情ただよう神社の境内で繰り広げられる勇壮な舞に、訪れる人々の心は魅了されます。
「五箇山麦屋まつり」は、南砺市平地区下梨地主神社境内で行われる秋祭りで、平家の落人が、刀をくわや鎌に持ち替え、麦を刈るときに唄ったと伝えられる麦屋節をメインに歌い踊られます。
ステージでの舞を堪能した後は、観客席を中心に輪踊りが繰り広げられ、観客も一緒になって楽しむことができます。
五箇山の集落に今も伝わる秋の風物詩を、心ゆくまで堪能してみませんか。
㉔城端むぎや祭/南砺市
開催日:9月
越中の小京都、城端の町がむぎや一色に染まる秋。どこからか哀調を帯びた胡弓の旋律が聞こえ始め、勇壮な踊りが町の至る所で繰り広げられます。
情緒あふれる街路を舞台に、各町内や民謡団体が民謡を披露する「むぎや踊り競演会」は、古刹善徳寺と城端伝統芸能会館で行われ、大歓声を集めています。町の雰囲気を味わいながら、各所で行われる踊りやパフォーマンスを楽しんで、城端の秋の風物詩を心ゆくまで堪能しましょう。
㉕富山の獅子舞/全域
全国でも屈指の獅子舞の継承数を誇る富山県。
現在でも県内各地に1,000件以上の獅子舞が伝えられています。富山の獅子舞は、ほとんどが江戸末期から明治期にかけて根付いたもので、地域の繁栄や五穀豊穣を祈り、地元の人たちが担い手となり受け継がれてきました。
春祭りや秋祭りで舞われることが多く、地域ごとにルーツや形態、見どころもさまざまです。シーズンに各地で見比べながら、地域ごとの伝統と文化の魅力に触れましょう。